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モーニング俳句2020.2月分

楽しみにしていたことがどんどんなくなってしょんぼりの2月後半でした。こういうとき、短歌や俳句はひとりでもできるのがいいですね。
朝俳句を始めたのが2019年の4月なので、もうすぐ1年!

粉糖のこぼれて寒椿は苦し
蒲団取りこまぬ隣家の顔知らず
細胞のはぜてもしづか麦を踏む

今月は俳句ポスト「寒椿」人選、「麦踏」並選、
俳句生活「蒲団」人選 をいただきました。

ではでは以下、二月の朝俳句です。今月も、お好きなものがありましたら教えていただけると励みになります。

牡蠣剥いて手乗りの海を放ちたり
鉄橋や春待ち河のおそい水
手のなかに投げぬものあり鬼やらひ
洗われて栄螺眠りを知る厨
焼原にしゃがめば遠い昼の月


バングルの輪の硬きこと遅い春
凧を引く指の太さや父戻る
干潮の浜海苔干してここは海
待っててと言わずに家を出る二月
背表紙をなでて潮の香菜の花忌


青空に映えて鶯餅飛ばず
白魚のどの目も吾を見てくれぬ
津和野にて踏絵のマリア黙しをり
種芋や毒をもつものよく伸びて
散髪の少年軽く春淡し


恵方など知らぬ藪椿のきまま
分厚めのマグに手を添え雨水かな
田螺和IKEAの椅子のねじ緩む
梅の香のほうに制限区域あり
春の鹿毛並みの向きに過ぐ光


蜆汁オセロに交ざる碁石かな
春の空おなじウエアに先ゆずる
剪定の拍に午睡を促され
ペダル漕ぐ毎に晴やか土匂ふ


逃げ切ったつもりしらす干しこぼれ
春炬燵冷えてまぶしきLED
防砂林古巣は薄い日をまとふ

久しぶりに店の焼鳥が食べたいです!!サポートしてください!