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「そんなのズルい」と言われた話。

中学生の頃。
どうしても「美術の学校」に行きたかった私。正確には小学1年生からずっとそう思っていた。

中学の3年間の美術の成績がオール5でないと推薦が貰えないと聞き、必死だった。
なぜなら、他の教科がどうにもならない成績の低さだったし、他にも美術が得意な生徒はいた。

そこで、出されてもいない課題を勝手に先生に提出するという秘策をひねり出す。自宅でせっせと作った謎の作品やら、風景画、紙粘土を石膏に見立てた胸像。自分の中で「すごい!と言われるはずな作品」たち。

評価に加点してください!とは言わなかったけれど、この熱心さでなんとかなるのでは?と思い込み、美術室にいる先生に見せに行く日々が続いた。

もちろん、加点などされていないはずだが(笑)推薦をもらい希望の高校へ入学できた。

と、そんな話を小学校高学年の子たちに雑談の中で話したことがある。

おもしろかったのは「そんなやり方はずるい」「フェアじゃない」という意見があったこと。

もちろんね、出されてもいない課題なんて評価されているわけはないんだけどね(笑)

自分のやりたいことを見つけたら、やれそうなことはなんでもする。だって、実際にやりきったときの充実感たら何にも代えがたいものだよ。

そんなことが伝わるといい。

ちなみに、出されていない課題を出すこと自体におもしろみを感じていた頃。美術とは関係のない教科の先生に自宅で制作した時代劇で被るようなカツラを見せに行ったりしていた。職員室で被って見せてくれた先生は「こういうのが(作ることとか)楽しいのはわかるが、まず宿題をやりなさい」と真顔で言ってきた。

いや、頭だけ時代劇!カツラ取ってから言ってくれや!と心のなかで突っ込みを入れた。

なにしてたんだろ(笑)
しょーもない。


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