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バリ島の夏休み vol.4

ウブドの友人はご夫婦で雑貨屋や飲食店を経営している。店にはしょっちゅうお邪魔しているのだけど、ご自宅は初めて。ウブドの郊外にある彼らの家は、素晴らしい田んぼの眺めで溜息が出た。これぞ、ウブド。でも着実に失われつつある景色だ。よく泊まるホテルの近くに、蓮池を挟んで2つのカフェがある。どちらも田んぼの風が気持ち良い素敵なカフェだったのに、今回行ったらカフェと田んぼの間に大きなぬり壁のようなホテルが建っていた。カフェからはもう、壁しか見えない。こんなことが、ウブドの街中で起きている。

友人の家で夕食をご馳走になり楽しい時間を過ごした。友人から衣類を借り、いい加減不便なので帰りにスーパーに寄ってもらって下着や息子の水着を買った。これで丸々2日も荷物がない状態。ホテルに戻ってフロントに聞いてみても、荷物は来ていないし、電話もまだつながらないという。一体どうなってるの?!

父は遠慮したようで、「レゴンダンス見に行くから行かない」と1人出かけてしまって少し気がかりだったのだけど、レゴンがとても良かったみたいでホテルに戻ったらご機嫌だった。ウブドの夜はふらりと歩いて伝統芸能を見に行かれるのが素敵だ。夜ホテルでのんびりしていると、周辺の寺院からガムランが聞こえてくる。ああ、バリの夜だと思う瞬間。

翌朝、父と上の息子と一緒にウブドの市場に出かけた。普段はもっと小ぶりな市場に行くのだけど、ウブド市場はやっぱり大きくて充実してる。ここは観光地でもあって、昼ごろ行くとお土産屋さんが軒を連ね、「見てってー」「○○ルピア!」とか声がかかるんだけど、朝は地元の人たちの胃袋を支える食料品市場。お供えの花も売っているので、バリの市場は非常にカラフル。色で溢れている。

私は夏にバリに行くことが多く、この季節のバリは乾季で旅行しやすいのだけど、実は南国フルーツの定番、マンゴーがなかったりする。9月頃になるとチラホラ出てくるのだけど、8月だとマンゴーもアボカドもないことが多い。乾季のバリというと、バナナ(これは年中ある)やスイカ、メロン、それにパパイヤが定番かな。今回はビーチサイドのホテルで、サラック(肌が蛇のようなのでスネークフルーツとも)、マンゴスチン、スターフルーツ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ等も楽しめてラッキーだった。

この日は市場で、手頃なジャックフルーツを発見。とても大きな果実で、赤ん坊の頭2つ分くらいある。固いトゲトゲした皮を持ち、大振りなドリアンという感じ。食べたことがなかったので買ってみたけど、果肉は食べ応えがあり、南国フルーツらしい香りと甘みでとても美味しい。もっと早く挑戦しておけば良かったー。

バリを訪れたら、早起きして市場は是非覗いた方がいい。魚や肉はその場で捌いてて、ちょっと苦手な人もいるかもしれないけど、地元の生活が見える楽しい場所だ。市場にはその場で食べられるものを扱う店も多くて、炭火で焼いた焼き鳥等とても美味しい。周囲に生きたニワトリが歩き回ってて少しぎょっとしちゃうんだけど。

甘いもののお店も多い。私が好きなのは黒米にココナツミルクをかけたお粥のようなお菓子や、ベビーカステラみたいなお菓子。パンダンリーフで緑に色づけしたクレープで、甘く煮たココナツフレークを巻いたお菓子も大好物。多分、観光客値段になってるとは思うけど、それでもこういう所のごはんやおやつは数十円から数百円。バリ島の市場ですごく吹っかけられたなんてことは今までなかったし、2日目、3日目と通うと安くなったり量が増えたりするから、是非楽しんで買い物してみて欲しい。