【ガチMBA学びログ#7】VRIO分析は使えないのか?!
今回は、内部分析ツールの「VRIO分析」について。これは内部環境分析にあたります。
少し長くなりましたが、使えないフレームワークから使えるフレームワークにするための考え方を中川功一先生から伝授いただきましたのでシェアします。
VRIO分析についての中川功一先生の動画が無料公開されていますので、よろしかったら、目次からリンクに飛んでご覧ください。\(//∇//)\
記憶にすら残らないVRIO分析?
VRIO分析は中小企業診断士試験にも出てきたそうなのですが、暗記した記憶すらなく、(爆)
仕事で目にする経営改善計画書でも、ほとんどお目にかかったことがありません。( ゚д゚)
いったいなぜなのか?
VRIO分析は使えないのか?
そこは、さすがの中川功一先生。
使える形に手ほどきいただいています。
なおVRIOはこれらの頭文字を取っています。
中川先生流に言うと暗記では意味がない、使える形にして初めて意味があると思います。\(//∇//)\
Value(経済的価値)
Rarity(希少性)
Imitability(模倣可能性)
Organization(組織)
ポーターの功罪
以前、経済学者でもあったポーターが提唱した5フォースは経営学に革命を起こし、名だたる企業に業績向上をもたらしました。
その代表例が、リムジンなどを手がける、米国ゼネラルモーターズ、GM。勝てるポジションに経営資源を集中させることで、会社に巨額の利益をもたらしました。
ところが、その後、2009年にGMは経営破綻。
(連邦倒産法第11章の適用を申請)
破綻要因は様々考えられますが、ある見解によれば、5フォースなどの外部環境分析に偏りすぎて内部環境分析を怠ったからではないかとされています。
ポーターに代表される「ポジショニング学派」に対しバーニーが語る「リソース・ベースド・ビュー」とは?
トヨタが亀に例えるならGMはうさぎ。
5フォース分析の記事ではポーターの学説は画期的で即効性はあるが、長期戦略には向かない、と学びました。
ちなみにマイケル•ポーターは「ポジショニング学派」と呼ばれています。
「ポジショニング学派」は「外部」分析に長けた学派です。
対する「リソース・ベースド・ビュー」は企業の「内部」の経営資源に着目する戦略論でジェイ・B・バーニーが展開。
「ポジショニング学派」と「リソース・ベースド・ビュー」によるアプローチの違いを見ていきましょう。
例えば大谷翔平がなぜ年間200万ドルもの年俸を得られるのかと言う問いに対し、ポジショニング学派的な回答だと、
大リーグだから笑
と言う身も蓋もない回答が返ってきます。(^◇^;)
対するリソース・ベースド・ビュー的回答は、マンダラチャートや彼の精神的なアプローチなどにも迫ります。
この方が人間的で深みのある分析になると思いませんか?なお、VRIO分析で大谷翔平を考えたpodcastはこちら。
GMとトヨタでは内部分析を徹底したトヨタに最終的には軍配が上がりました。
外部分析は、短期的な戦略には即効性がありますが、長く強い組織を作りには内部分析が必須であると言えそうです。
リソース・ベースド・ビューの弱点
他方でリソース・ベースド・ビューの弱点や問題点は何でしょうか?
それは分析結果が、即業績に結びつかないことや、分析が主観やバイアスに基づく可能性があると言うことです。
それを意識した上で、リソース・ベースド・ビューのツールである、私が1度も使ったことがなかった、、むしろ忘れ去ってしまっていたVRIO分析について考えてみましょう。
ここでも中川功一先生の解説が革命的!
中川功一先生のVRIO分析神解説動画
VRIOはVとRIの2つで考える
もう一度VRIOを並べて見てみます。
ここでオヤと気づくことはありませんか?
Organization(組織)だけ粒度が違うというか、集大成されたようなイメージがあります。
それなら、残りの3つ、
これらについて考えると、Rarity(希少性)とImitability(模倣可能性)は似たような概念になります。
それなら、RIをまとめてVとRIの2つにしちゃえ、そしてこれらの概念の橋渡しをするのがOrganization(組織)と言うことになります。
VとRIを再定義する
ではVとRIの2つの視点をわかりやすく再定義してみます。
リソース・ベースド・ビューの弱点は主観やバイアスがかかりやすいということでしたよね。
ここで出てくるキーワードが「5年後も」。
一過性ではない継続な価値や競争力と考えると、客観的で未来志向的な視点に変わります。
この再定義により、シンプルでわかり易く検討することができます。
VとRIの2軸で考える戦略
それでは、これらの2つの視点を2軸で考え、戦略に落とし込んでみましょう。
マトリックスにしたのが下記のとおり。
こうやって考えると、VRIO分析の戦略への落とし込みもさほど難しいものではないように思います。
まとめ
プロのコンサルも正直使いにくいというVRIO分析も再定義と2軸で考える中川功一先生の神解説でこれから活用できそうな気がします。
そしてそれを再現可能な形にオーガナイズする、組織(Organization)の問題はその次の議題になります。
ただ、ここは内部環境分析の面白いところでもあるのですが、「なぜ」模倣可能性が低く強みがあるのか、組織との因果関係は不明なこともあるとのこと。(^◇^;)
それを考える補助線になるのが野中郁次郎氏のseciモデルなどにあるそうですが、、、話が長くなるのでこの辺で終わります。m(_ _)m
外部環境分析、内部環境分析、どちらもうまく使っていきたいですね。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
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