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ブランド立ち上げ時期の、私の小さなプライドの話

“なりたい姿になるまでそのフリを続ける”

これは、
わたしの大切にしていることばの1つ。

“なりたい姿になるまで、そのフリを続ける”

そんな小さな行動と振る舞いの一つ一つが、

本当に、自分をなりたい姿に
近づけてくれるんだということを、
自分の経験を通して、強く感じています。


──


26歳の時に独立して、
ブランド運営も、9年目。

当時私がブランドをやろうと思い立った時、
一つだけ明確に決めていたことがあります。

それは、
なんだか変なこだわりでもあるんですけど、
絶対に自分のことを、

"ハンドメイド作家です"

と名乗らない、ということ。


当時(今もそうかもしれませんが)
結構ハンドメイドブームで、

そんなこともあって、、
アクセサリーを販売するブランドをやっている
=”ハンドメイド作家さん”、
という認識がほとんど。


でも私は、
これを本業として、
自分の生きるための糧として、
生きていくためのお金を稼ぐ場所として、
命がけでやり始め、


だからこそ、
本当に変なこだわりなんですけど、
「ハンドメイド作家さん」「作家さん」と呼ばれるのが
私はすごくすごく悔しくて。


どうしたら”デザイナー”と呼んでいただけるんだろうと
ずっと葛藤していました。


自分では「コスチュームジェリーブランドです」
「私はジェリーデザイナーです」
と言い続けていたのですが
なかなか浸透しない。


でも私は、当時個人事業主としてスタートした
このブランド事業を一つの会社にもしたかったし、

ブランドとして確立させて、
ちゃんと人から(趣味の枠ではなく)、
ブランドとして社会に貢献できたり
還元できたりする一つの事業を作りたかったんです。

だから、
甘えが入るような言葉を使いたくなかった、
というのがとても正直な本音。


これはハンドメイドをされていたり、
ハンドメイド作家ですと
おっしゃっている方々を否定したいわけではなく


ただの、私の強いこだわりなんです。


わたしはデザイナーと呼ばれたかったし
コスチュームジェリーブランドだと呼ばれたかった。


だから私は、そう自分で言い続けました。


そして、これがまさに、

「なりたい姿になるまでそのフリを続ける」の、

そのものだったなって思うんです。


私がたぶん、
「ハンドメイド作家です」と言っていたら
本当にその程度の規模感でしか
お仕事ができなかったと思います。


「ハンドメイドだから」、と
言い訳にしてしまいそうな弱い自分がいて。

わたしはすごく自分が弱いことを知っているから。
それがどうしても、嫌だったんです。


──


私たち人間とは本当に単純なもので、
言葉で思考は作られていく。

だからこそ、
使う言葉で本当にそうなっていたかもしれないんですよね。


ひょっとすると、ある時まではその中身って、
ハンドメイドでやられているブランドさんと
何ら変わりない時期だって全然あったと思うんです。


それでもすごく意識して私は
「コスチュームジュエリーブランドです」と
言い切って走ってきた。


そんな道のりの中、
当初は私で完結していたものづくりを
作っていたところから、
少しずつ関わってくださる方が増え、

企業さんと協業してオリジナルの金具を作ったり、

完全にmaruoだけのデザインを作ったり。


かつて、私の手の中だけで完結していたものづくりが、
私だけで完結しないものづくりに拡張していったという事実は
なんだか本当の意味でハンドメイドという枠を
ようやく、ようやく、ようやく、
一つ超えられた、という気持ちがあって。

やっと超えられた──

ああ、私はずっと、ここに来たかった、
ここに来たかったんだよな、と
maruoに並ぶ凛としたジュエリーを見るたびに
感じるんです

作りたいものが作れるようになったり、
やりたいことがやりたいように
できるようになってきたのは、

やっぱりこれまでずっとmaruoを
支えてきてくださった方々がいらっしゃったからこそ。
応援してくださる方がいるから、
「もっと良いものを」とがむしゃらになれて、

ブランドのものづくりも少しずつ
クオリティがアップしてきました。


新しいオリジナル金具を作って、
私の手では生み出せない、
私の手だけでは完結しないものたち。

そんなジュエリーたちを見て、
「ああ、ハンドメイドの枠、ちゃんと超えてる、」
そう思えることは、ぐっとくるものがあります

本当に、やっとやっと、やっと。
コスチュームジェリーブランドというものに、
本当の意味でなれたような気がしていて、
ようやく入り口に立てた気持ちです。


最近私を知ってくださった方もいらっしゃると思います。
よかったら、どんなものづくりをしてるんだろう、
ってちょっと興味が湧いてくださったら、


ちらっとmaruoオンラインショップや
代官山のお店など、
覗いてみていただけると嬉しいです。


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