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行政書士法人ひとみ綜合法務事務所のtakedaです。堀江貴文さんのツイートを見て、アンチエイジングにエクソソーム、肝細胞が使われているのかと驚いた。
堀江貴文さんツイート
https://www.shimbashiclinic.jp/own/#a06

エクソソームは、細胞から分泌される直径50-150 nm(ナノメートル:10億分の1メートル)の顆粒状の物質。
その表面は細胞膜由来の脂質、タンパク質を含み、内部には核酸(マイクロRNA、メッセンジャーRNA、DNAなど)やタンパク質など細胞内の物質を含んでいる。エクソソームの表面には細胞膜成分が、内部には細胞内の物質が含まれるため、分泌された元の細胞の特徴を反映していると考えられている。
また、細胞から分泌されたエクソソームは細胞と細胞の間に存在するだけでなく体液にも存在しており、体中を循環しており、その重要な機能として注目されているのは、細胞間の情報伝達に使われているということだ。

分泌した細胞の核酸がエクソソームを介して受け取り側の細胞に伝達され、機能していることが報告され、悪性度の高いがん細胞から放出されたエクソソームが悪性度の低い細胞に働きかけ、その細胞の性質を変化させることを証明した報告も出ている。このエクソソーム中でも幹細胞由来のものをアンチエイジングに利用するのが面白い。白血病などで造血幹細胞について耳にしたことのある人は多いと思うが、これは「組織幹細胞」と呼ばれ、決まった組織や臓器で消えた細胞の代わりを造り続ける幹細胞である。

幹細胞にはもう一つあり、ES細胞のように、身体の細胞であれば、どのような細胞でも作り出すことができる「多能性幹細胞」だ。
2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥教授らのiPS細胞は普通の細胞をもとにして人工的に作った多能性幹細胞のことである。幹細胞由来のエクソソームを体内に注入することで、欠損した細胞を補完し、修復してくれることが期待できる。加齢により様々な細胞が傷み、血管細胞が老化すれば動脈硬化などの原因にもなり、皮膚細胞が老化すればしわができたりもする。細胞の劣化により導かれる老化を元から改善しようとする幹細胞由来エクソソームの投与は最先端再生医療ともいえる。

iPS細胞が発表されたときには再生医療が一般に広まる光景が想像できなかったが、アンチエイジングのような日常的なものに再生医療分野が根を張り出しているのを知ると、科学の発展に驚かされる。今はまだ美容に留まっているが、血管、臓器、骨、歯など様々な細胞に展開できる技術だと思える幹細胞由来エクソソームの今後に期待したい。

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