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e-Govデータコンテスト

河野太郎デジタル大臣が、「e-Govデータコンテスト」表彰式の写真をXポストされていた。
(4) Xユーザーの河野太郎さん: 「e−Govデータコンテスト表彰式。 https://t.co/s51LBLUQeH」 / X (twitter.com)

「e-Govデータコンテスト」はデジタル庁が主催する国のオープンデータを活用して地域課題に取り組む学生向けのコンテストである。審査委員は、石戸奈々子(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授 株式会社CANVAS代表取締役CEO)、岡田隆太朗(一般社団法人日本ディープラーニング協会/専務理事)、稗方和夫(東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻/教授)、大林尚(日本経済新聞社/編集委員 武蔵野大学/客員教授)など錚々たるメンバーだ。

9月26日〜11月6日まで作品が募集され、12月10日に表彰式が行われた。このコンテストが行われた背景には、近年の情報通信技術の進展により、大量かつ多様なデータを様々な用途に処理・活用できるようになってきたことから、公共データについても、ビジネスや身近な公共サービスへの活用が期待されるようになってきたことが挙げられる。

広く公共オープンデータ提供の役割を担うデータカタログを令和5年3月31日にe-Govデータポータルとしてリニューアルしたことを受けて、e-Govデータポータルのさらなる普及・活用を図ることを目的としてe-Govデータポータルを利用したオープンデータの分析に関するコンテストが開催されたのである。

「地域課題を解決し、地域の新たな魅力をアピールする」をテーマに、作品には「選定地域と個別テーマ」「選定地域のありたい姿」「課題原因の仮説設定」「仮説検証のためのデータ分析」「課題と原因の考察」「解決策の提言」「データや外部情報の引用元一覧」、これらの構成要素を含むことになっている。さらに、データ分析に関して、「e-Gov データポータルに登録されたデータを1つ以上使用すること」「可能な限り信頼性の高い機関(公的機関等)や論文等の情報を使用すること」「作品の対象とする地域は、日本国内の地域とすること」と厳しい条件が付加されている。

対象が高校生から大学院生と若い世代に限定しているのも未来の日本を担う人材育成の側面もあるといえる。この世代はデジタルネイティブであり、それ以前の世代とは育った環境が異なる。

インターネットやデジタルデバイスが身の回りにあり、多くの情報を手軽に得られる為、自由な発想が多く生み出せる世代ともいえる。情報を集めることが簡単になった現代では、「データをどのように活用するか。」が重要になっている。

高校のカリキュラムに「総合探究」というのがあるが、「課題を自ら設定して課題解決に取り組む。」というテーマで科目として扱われているのも、高校生にデータの活用を身に付けさせる為である。多くの知識を持ちながら、それを活用して考えを巡らせることが苦手な若者は多い。

このコンテストに参加した学生たちは、各地域が抱える課題を調べ、様々なデータを分析し、課題解決に着手したのである。まさに、現代の若者の「苦手」に自ら挑戦したのである。

参加した学生にとって参加したことだけでも価値がある。「個別テーマの影響力」「ありたい姿 の創造力」「データ分析結果の表現力」「データ分析と考察の論理性、斬新性」「解決策 の実現可能性、新規性」、これらの観点を審査された作品の中から、最優秀賞(総合得点が最も高い作品 )1点、データ分析賞(データ分析が優れている作品 )2点、施策アイデア賞(課題への解決策が優れている作品 )2点が選定され、12月10日に表彰。

どのような作品が受賞したのか興味深いが、後日デジタル庁サイトで発表されるそうなので今から待ち遠しい。表彰式には河野太郎デジタル大臣も登壇され、受賞者に講評を述べられたようだが、どのような内容だったのだろうか。大人の我々も参加者に負けず、情報に振り回されず活用する人間にならないといけないのではないか。

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