ルール

早朝のバス停で休んでいた女性を40代の男が石を詰めた袋で殴り殺した。

男は「近所でゴミ拾いのボランティア活動をしていて、バス停に居座る路上生活者に退いてほしかった」と供述したという。

この男は校則を律儀に守る生徒だったのかもしれないな。

地毛は黒でなくてはならない。

下着は白でなくてはならない。

ポニーテールは禁止。

生徒は監視される。

ルールに反する者は罰せられる。

異物のように摘出される。

男にはバス停にいた女性が異物に見えたのだ。

バスが走らない時間帯を選んで女性がそうしていたことも知らずに。

何が女性をそのような状況へと追い込んで行ったのかと考えることもなく。

ルールはルールのためにある。

異論は認めない。

抗う者は潰されるのだ。

男は殺人犯となることで自身が社会の異物であることを証明してしまった。

異物を掘り当てようとする歪んだルールは怪物のような異物を産み出す。


この人を見よ。

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「Homedoorがあって、九死に一生を得た。」

自殺まで考えたという人が、家を借りられた時、そう言ってくれました。

ホームレスになるのは自己責任だと思っていた14歳の少女は、

興味本位で参加した炊き出しボランティアで、

家庭の事情で学校に通えず、やむなくホームレスになった人が多かったという事実に衝撃を受け、

19歳の時にNPO法人を設立し、

誰もがやり直せる社会をつくろうとしている。

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誰もがやり直せる社会をつくる。

誰もが幸せに生きられる社会を実現する。

これがわたしたちに課せられた本当のルールだ。

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