「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【後編】
月曜の23時30分、スマホが振動する。
等間隔の振動音が連続して、電話だと気づく。
納豆をかき混ぜる手を止める。
彼の名前が表示されている。
フリーハンドで電話に出る。
かけてきたくせにろくな話もしないで口どもる彼。
「なに」と尋ねても無言のまま。
重々しい空気をはらんだ彼の声に、勘のいい私は言われるより先になにが起こるか気づいてしまった。
ぼそぼそと話し始めた彼は「別れた方がいいと思ってる」と言った。
理由を尋ねると、彼はあらかじめ用意していたかのような言葉を並べた