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2023年9月の記事一覧

180219_語りたくなる夜に

 日が暮れ、夕が夜に変わってから数刻のこと。何とはなしに、僕はテントを出た。  空には、少しとはいえ欠けつつも燦然と光を落としている月があり、気温もほんのり温かい。外の空気を吸いたくて出たようなものだけれど、その時・その場所に来る為に、あるいは呼び寄せられてふらりと出た気さえする。――今日は、そんな夜だった。  ぺたらっ、ぱたらっ。  踵が上がり離れたサンダルが、次の瞬間また足の裏にくっついて、右左と音を鳴らす。歩くペースと歩幅を一定に保つと、地面に擦れる、ジャッ、とい