ひとごととわたしのあいだ その三
無関心のゆりかごからなんてこった。気がついたらもうゲネ(ゲネプロ=本番同様の環境でのリハーサル)の日になってしまった。あれから2回ほど稽古に行った。稽古を見ていると、とにかく電車の中の身体のあり方を再現することに注力していた前半からベースは変わっていないのだが、身体のあり方が俳優に落とし込まれてきたこともあって、作品は写実性から脱皮していた。具体的には、元々あったいくつかのエピソードが短縮され、かつ編集されている。物語よりも、身体とそれが置かれている状態を重視した作品であるこ