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向き不向き

絶対商売向いてないよな、と思う瞬間がある。

1週間ほど前の夕方ある常連客がやって来て
「お腹がすいたなあ。何食べろうかなあ」
と呟いている。
レジ横の冷蔵庫を覗いて
「サンドイッチか。サンドイッチにしようか...」
と言いつつメニューを見て
「焼きサンドもええなあ。どっちにしよう。
野菜が多いがはどっち?」と聞いてくる。

閉店まで1時間。
心の中では作ってあるサンドイッチ食べてくれると嬉しい。けどあからさまに勧めるのは売れ残りを勧めるみたいで言いづらい。
親しき中にも礼儀ありだ。

「焼きサンドの方が野菜多いよ」と言ってしまい
彼は焼きサンドとコーヒーをオーダーした。

商売上手な人なら上手くサンドイッチを勧めるだろう。
今日のサンドは美味しいよ。とか
もう半額でいいよ。とか
そういうのが苦手で翌日朝ごはんにサンドイッチを食べることになる私。
要領が悪いというか馬鹿正直というか。
ま、それが良さだと思うことにしている。
心の中見透かされるのが嫌。

「喫茶店のミックスサンド」
わんぱく系

張り切って作った日は売れ残り
少ない日は足りない
わんぱく系の日には「普通のありませんか?」
と言われ
作っておくのは
読みが本当に難しい。
でも私はサンドイッチが好きだから
また明日も作る。
ちょっと甘めの卵焼きを焼いて。



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