ジャッキー・チェンと勝負する(番外編1)

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このシリーズを書くにあたって、とりあえず整理してみようと、ジャッキー・チェンの出演映画のリストを作ってみました。

ネット上の各種リストや参考書を手がかりにコツコツ作ります。最新の「ポリス・ストーリー/レジェンド」(2013)まで、42年間でじつに113本ばかり。いやいや、やっぱり大したもんです。

そこで、ふと気づいたことがひとつ。

ジャッキー・チェンの数多い出演/製作映画のなかに、まったく作品が見当たらないジャンルがあるんです。

あ、ロマンス映画とか文芸映画は当たり前ですが。

もちろん、タイトルはわかっていても、いまひとつ内容のハッキリしないものもあるので、絶対とは言いませんが……

それは、ホラー系の映画。

お化けや怪物が出てくるような、スーパーナチュラル映画を、ジャッキーは一本も作ってない! そういえば、SF映画も見当たらない。

これって、けっこう意外です。というのも、ジャッキーがガンガン映画を作っていた1980年代、香港ではファンタスティックムービーと呼ばれたホラー、特撮系映画の大ブームがあったからです。

「霊幻道士」にはじまったキョンシーもの、覚えてるでしょ?

当時のスター俳優たちは、どんどんそういったファンタスティック映画に出ていました。ジャッキーの盟友サモ・ハンは、そもそもキョンシーブームの仕掛け人でしたし、ユン・ピョウ、レスリー・チャン、アンディ・ラウ、サミュエル・ホイ、そしてチョウ・ユンファら当時のアクション系のスターたちは、多かれ少なかれ、怪物や妖怪や幽霊やキョンシーと対決したり、場合によってはそうした物の怪に扮したりしています。

なのに、ジャッキーだけは、まったくなし。これは、ちょっと異なことです。

なぜ、ジャッキー・チェンはファンタスティック映画に出なかったか?

すぐれた体術と生身のアクションを「売り」にするジャッキーにとって、特撮を映画の中心に据えるファンタスティック映画は、肌に合わないってことは、充分にあるでしょう。いくら蹴っても殴っても痛がらないゾンビやキョンシーが相手では、ジャッキーも戦いにくいだろうし(しかし、見てみたい気もしますが)

だが、ホントのところは違うんだろうと、私は推察しています。ジャッキーがファンタスティック映画に出なかった最大の理由。ズバリ、それは……

ジャッキー・チェンは、お化けが怖いにちがいない!

これ以外に、合理的な理由は考えられないですよね。なので、ぜひ一度、こう問いただしてみたい(笑)

「ジャッキー、あんた、お化けが怖いんだろう?」

「成龍、你怕鬼?」

【本文はこれで全部です。もしもお気に召しましたらご寄進下さい(笑)】

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