幽霊は満員御礼

幽霊って、信じてる?

ちょっと面白い記事を読んだ。今までこの地球上で、何人の人類が死んだのか、という問題をあつかった記事だ。

現在、だいたい地球には70億人の人類が生存しているらしい。そして、当たり前だが、これまでにもたくさんの人類が、この地球上には存在していたわけだ。そして、これも当然ながら、今現在生存している人類をのぞき、そのすべては死んでいる。

その死者の総合計数は?

ちょっと想像がつかないが、そんなことを調べるヒマ人……いやいや、意義ある調査を行なった機関があるそうだ。アメリカのワシントンにある人口資料局(Population Reference Bureau)というところ。非政府団体のようだが、気になる人は調べてください。

人類の開始(ホモサピエンスが歩き始めた時点)を約5万年前に設定し、そこから現在までの人口動態を調べれば死者の数がわかるわけだ。ところが、その長い長い時間のじつに99パーセントは、何の資料も残っていないという。そりゃそうだ。

そこから、出生率や平均寿命の変異をもとに類推した数字をもって、人類が残した死者の総数にしたというわけだ。

その数は…………1070億人だそうだ。

1070億人。数字にすると107,000,000,000人。

現在生きている人類の、およそ15倍もの死者がいたことになる。

つまり、もしもほんとうに死者が幽霊になるならば、生きている人類1人あたりに、15人の幽霊が存在することになるね。

1人あたり約15人の幽霊。多いか少ないか、ピンとこないので、ちょっと計算してみた。

地球の表面積は約 510,065,600km²。

これで死者の総数を割ると、人口密度ならぬ「霊口密度」がわかる。ざざっと計算すると…………およそ209人/km²。1キロ四方に209人もの幽霊。霊感スポットも何も、およそ関係ないんじゃないか。でも、日本の人口密度が、だいたい343人/km²なので、それよりは少ない感じだ。ちょっと意外。

あ、そうか。この表面積は海も含んだ地球全体のものだ。じゃあ陸地だけに限ってだと……陸地の総面積は約 147,244,000km²。計算し直すぞ…………約726人/km²。

おお、狭い、土地がない、過密だと嘆く日本の人口密度よりも、「霊口密度」の方が倍以上も高いのか。

何が言いたいかというと、つまりそんなに「霊口密度」が高いはずなのに、なんでこんなに幽霊はレアなんだよってこと。オレ、見たことないぞ。

それに、今の計算は人類だけのことだからね。これに動物や、ひょっとして植物までくわえたら、いったいどんだけの「霊」が、この地球上に存在するんだ。それなのに、なんで角を曲がるたびに幽霊にぶつかったりしないんだろう?

いやそれは、死んだら地球上じゃない「あの世」に行くから?

なるほどね。でも、これだけの数の「霊」が、しかも日々刻々増える一方の勢いで流れ込むんだぞ。「あの世」って、どんだけ広いんだよ。

宗教家ってのはえらいもんで、そこらへんの矛盾を解決するために「生まれ変わり」って概念を考えだしたんだろう。「輪廻転生」とか「リインカネーション」とかいうやつだ。このアイデアを最初に考えついた人は、ほんとにすごいと思うよ。

ということで、べつに結論は出さないが、仮に幽霊が実在するとしても、そんなに珍しいものじゃないのかもってことを言いたかっただけだよ。

(計算が違ってたら、ごめん)

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