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生存者バイアス

noteと随分ご無沙汰になってしまっておりました。やっぱり無理やりにでも自分の考えていることをアウトプットをしていかないと思考は深まっていかないなということで、定期的にアウトプットの習慣をつけていこうと思います。

今日のテーマは「生存者バイアス」。恥ずかしながら僕はこの言葉を最近になって知りました。(正確に言えば言葉自体は聞いたことがあるが、意味をちゃんと理解していなかった。)この言葉を知ったきっかけは佐渡島庸平の「観察力の鍛え方」という本に登場したことです。

この本はタイトル通り観察力の鍛え方についての考え方について書かれている本なのですが、観察力をつける上で重要なこととして、「人が持っている様々なバイアスを自覚すること」というのがあります。

この本では生存者バイアスは「成功した人や組織の経験・事例ばかりに注目して失敗した人の経験・事例が見えなくなること」と定義されています。わかりやすい例でいうとよくビジネス本だったり巷にあふれる「キャリアで成功するためのメソッド」みたいなノウハウ本はまさにそれにあたるかなと思っています。(もちろん中には原理原則に基づいた再現性の高いものもあるという前提です。)

もちろん成功している時に失敗の事例が見えなくなってしまうことはしょうがないことだとは思います。人間は完璧に物事を客観視することはできないので、成功した人であればその成功という眼鏡を通して物事を見るしかないし、どうしてもその成功した事例をみんなに知ってほしい、そして役に立ててほしいと思うからです。でもその見えなくなってきていることに気づかないことは問題なのではないでしょうか。

そしてこの言葉を聞いたとき自分は正直この生存者バイアスがかかっていた瞬間があったなと思い出したのです。去年の自分は休学を通して少し力をつけて、インターンやその他の活動でも少しずつ成果が出てくるような時期でした。今思えばもちろん色んな悩みはあれど、比較的「うまくいっている、一定の成果を出せている」時期だったなと思います。だからこそ無意識のうちにうまくいってない人の気持ちがわからなくなってしまっていたのかもしれない。そしてもしかすると傷つけてしまっていたのかもしれない。社会人1年目、仕事が思うようにいかずへこんだ時に初めて、そんな事実に気づきました。

僕はこの挫折で1つ発見がありました。挫折したり失敗することには成功以上の価値があるとはよく言ったものですが、この挫折や失敗をすることの価値は自分の過去の生存者バイアスに気づくことができ、人への気遣いができたり、共感できるようになることにあるのではないかということです。挫折や失敗をして初めて失敗したときの人の気持ちがわかるし自分にかかっているバイアスを自認できる。

でも今までも自分は数々失敗や挫折をしてきたんだけど、結局喉元過ぎたら熱さを忘れてしまうのが人間なんでしょうなぁ。笑

まあ今のこのうまくいかないという挫折は継続中なのだけれどもこの発見のおかげで少しだけ挫折を前向きにとらえられるようになりました。(この挫折については機会があれば書きます笑)

そしてこの話ではもう1つ大事だなと思うことがあります。それはバイアスを持っていることを自覚するべきなんだけれども、必ずしもそのバイアスを外そうとしなくもてもよいのだということ。先述の「観察力の鍛え方」では認知バイアス、確証バイアス、ネガティビティバイアス、同調バイアスなど8つものバイアスについて紹介されています。それほど人間には色んなバイアスがかかっているしそれはしょうがないこと。先ほどから何度も出てきている生存者バイアスも成功している人のノウハウを真似をすることは全く悪いことでないし、逆にそのバイアスを持っているからこそ自分を信じることができるだろうし、それによってうまくいくこともある。だから結局はこの「バイアス」をうまく活用していくことが大事なんじゃないかなと思います。

この週末は時間があるので自分にかかったバイアスについて色々考えてみたいと思います。





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