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第45回 全国育樹祭 モニュメントプロジェクト

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大分県で開催される「第45回全国育樹祭」モニュメント制作の依頼を受けた日田家具衆が地元の高校「大分県立日田林工林業科」の生徒4名と一緒に森について学び感じたことをモニュメントで表… もっと読む
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⑥本番!!

前日入りした生徒たちと一緒に準備を進め令和4年11月13日(日)ついに「第45回全国育樹祭 大分県」当日を無事に迎えることが出来ました。コロナ禍などにも配慮し制限された中での開催となりましたが、想定以上にこどもから大人まで多くの方々がモニュメントに近寄り見て触り体感して頂けました。「体験型モニュメント」としては、成功に終わったと思います。 水・木・太陽のそれぞれのモニュメントに込めた想いとこの3つのモニュメントを介して美しい自然環境によって地球上の生物が生かされている要の一つ

④水のモニュメント

水の存在とは? 森に降り注いだ雨水は、土壌の栄養分と一緒に草木に栄養を与えます。森で濾過された水は、地下水となり川に流れミネラルとともに海へ運ばれプランクトンや魚の栄養になります。そして蒸発した海の水は、雲となりまた森へ帰ります。地球上の水は、大きく分けて海水と淡水の2種類。人間が摂取できる淡水は、この内2.5%のみ。この貴重な水を管理し生産してくれる森は、人類や動植物のためにも守っていかなければなりません。 モニュメントに込めた思い 雨水は、森の草木を育て濾過されたき

⑤木のモニュメント

木の存在とは? 木の落ち葉や下草は、良質な土を作り雨などをきれいな水に変えてくれることで様々な動物の生態系を守っています。根や樹冠は、雨や地震による土砂崩れを防ぎ人や動植物の暮らしが守られています。森の中では、木が自ら放出するフィトンチッド(生物起源発生有機物)を人が嗅ぐことでストレスを軽減させ免疫力を上げる効果があります。光合成により二酸化炭素を吸収し酸素を発生し、さらに現代では、バイオマス発電によるカーボンニュートラルの役目も担っている地球環境においても大切な存在なので

③太陽のモニュメント

太陽の存在とは? 地球に届く太陽の光エネルギーは、全太陽エネルギーの約22億分の1。多すぎず少なすぎず、繊細な宇宙のバランスによるものです。栄養分の無い大地が森になるまで数百年かかります。その大地に土壌を形成する役割を果たす コケ植物や地衣類は、水と太陽で成長します。つまり太陽がなければ土壌ができず、いずれ森を形成する草木すら生まれないのです。育った草木は、光を浴びて光合成を行います。草木は、森を形成するだけでなく生物に必要な酸素も作り出してくれます。太陽が存在し動植物が育

②想いを形にする

「森が森であり続けること」の重要性を感じた私たちは、森が必要とする太陽の光、美しい水、森を形成する草木に着目し『森』という漢字をそれぞれ「太(陽)」「水」「木」で表現することにしました。森が形成されるには、数百年かかること。人類は、健全な森によって生かされていること。 そして森を守り育て共生してきた人類の歴史を学び、その想いをモニュメントに込めました。 太陽の光を浴び生命の源である水を得て木が育ち森となる 「太+水+木=森」3つのモニュメントを制作しそれが揃うことで森とな

①全国育樹祭 モニュメントとは?

「第45回全国育樹祭 大分県」が令和4年11月13日(日)に開催されます。その会場となる昭和電工武道スポーツセンターのロビーに日田杉のモニュメントが展示されます。大分県立日田林工 林業科の生徒4人と日田家具衆の共同でこのプロジェクトを進めます。育樹祭の目的同様、大人と学生が一緒に考え学ぶことができる取り組みです。 今年のテーマは、『森』 改めて森について考えました。生徒たちは、色々な資料を調べ資料館などにも足を運び森の役割や大切さ、そして林業の歴史なども学び私たちに伝えて