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220912 北海道一周旅行記③(蒲田→札幌)

 さて、今日からは北海道一周旅行記の本編を始めることにします。準備編だけで二記事書いていますが、ここからはその本編です。なお、準備編を読みたい人は下から読んでみてください(わあ、サービス精神旺盛だなあ)。なぜか知りませんが計画編②は大変人気で、いいねの数では全記事中トップを誇っています。何がそんなにいいんですかね?修学旅行の思い出話が面白いのでしょうか。

蒲田に前泊

 さて、普段のぼくが羽田空港から飛行機を利用するときには前泊なんてしないのですが、今回は事情が異なります。旅行に出発する9月5日の前日にも羽田空港に行っていたからです。前日の夕方6時半まで羽田にいるのにわざわざ家に帰って翌日の7時半に空港に出かけるなんてバカげています。朝6時に起きるのと7時に起きるのではまるで寝覚めが違いますし、蒲田のホテルはなんと5000円で予約できたので前泊することにしたのでした。
 しかし、東京にいるからと言ってその一泊を楽しまないわけがありません。ぼくは夕食を何にするか考えるために街に出ました。「考えるために」出るというのがミソで、「考えてから」出るわけではありません。「食べログ」みたいなグルメサイトはぼくが読書感想文並みに嫌悪する存在(なおこの話が分からない人はぼくがアップロードした記事を片っ端から読んでください)で、やれ星3つだの4つだのクチコミだの、そういうものを見て店に行っても面白くないのであって、街を歩きながら自分の嗅覚だけを頼りにおいしそうな店を探すから楽しいのです。
  蒲田という街は治安の悪さでも有名ですが、この日はパトカーがサイレンを鳴らしながら走り回っていました。せっかくなので(?)パトカーが走って行った方に行ってみるとまさに「密着警察24時」のような光景が展開しており、「何でオレが警察署行かなきゃいけないんだよ」「まあまあ、ちょっと話聞くだけだから」「アイツが喧嘩してるだけでオレ関係ねえよ」「いやでも友だちじゃん」みたいな会話をしながらパトカーで連れて行かれる若者が数名。「おおー、密着24時だ」と思っていたら騒ぎは終息したようでパトカーは撤収していきました。この密着24時ではよく「職質のプロ」みたいなのが出てきて「今の男、怪しいですね。パトカーを見て目をそらしました」とかやっているのでぼくもパトカーを見るたびに目をそらしているのですが全く職質されません。おそらく編集の暴力というヤツで、空振りだったところはカットしているのでしょう。どうでもいいけど。
 パトカーを追っかけている間に10時を過ぎたため、どんどん飲食店が閉まっていき結局からあげ屋に落ち着きました。店の名前は忘れましたが、ご飯を並盛で頼んだのにどう見ても大盛で、からあげ3個の弁当にしたのに何回数えても4個入っている、よく言えばサービス精神旺盛な、悪く言えば人の話をあまり聞いていない店ですが、からあげはとてもおいしかったです。おいしいからいいのですが、さすがに10時を回ってからからあげを4個も食べるとなかなか辛いものがあります。翌日はいきなり400㎞のドライブが待っているのでさっさと寝ることにしました。

このパトカーは「サイレンがならない」という理由でリコールされていた。

おはようございます

 さて、おはようございます。しっかり朝7時に目覚めることに成功しました。ぼくの寝起きは超絶悪くて用事がないのに誰かに朝起こされようものならその人を殴打するくらいなのですが、用事があるときには非常にキッチリと目が覚めます。前に友人と旅行に行ったときには初日以外は起こされませんでした。身の危険を感じたようですね。
 この日はなんと「飛行機の時間に2時間遅れて空港に行き、『ああ、スカイメイトで取るしかないかあ』と言ったところで目が覚める」という非常に心臓に悪い夢を見たのですが、目が覚めると同時に目覚まし(ぼくはJALのボーディングミュージックであるI will be there with youを目覚ましにしています)が鳴って目覚めることに成功しました。秒速で出かける準備をし、ホテルをチェックアウトして京急蒲田に向かいます。目の前で青い京急が出て行ってしまったので次の電車に乗って羽田空港第1・第2ターミナルへ。ぼくは急いでいないときだとわざわざ第3ターミナルで降りて無料連絡バスで第1ターミナルに向かい、数十円節約するというしょうもないことをするのですが、この日は終点まで乗りました。
 チェックインしようとしたらファーストクラスが空いていましたが、出発まですでに1時間もないのでもったいないと判断し、クラスJも窓側がなかったので元々予約していたバルクヘッドの普通席に搭乗します。そもそも今回は特典航空券で搭乗しているのでFOPもマイルもつかないため、クラスJに追加料金を払うのは完全に自己満足の世界の話です。バルクヘッドなら普通席でもいいでしょう。
 バルクヘッドとは言っても窓側のいわゆる「お見合い席」ではありません。お見合い席の方はずっと狙っていたのですがどうにも席が空かず諦めました。お見合い席だと外の景色を撮れるのですが、今回は機外カメラで我慢します。最後に乗ったのでほどなくしてドアが閉まり、「業務連絡です。客室乗務員はドアモードをアームドに変更し相互確認してください」というアナウンス、すぐに飛行機は動き出しました。
 なお、このアームドとかディスアームドとかいうのはドアの設定を表していて、アームドはドアを開けたときにスライドが飛び出してくるモード、ディスアームドはスライドが出てこないモードを刺します。つまり、出発前にドアを閉めてからドアをアームドにすれば不時着したときにスライドが展開し、到着地でドアを開ける前にディスアームドにすることでドアを開けたときにスライドが出ないようにできるわけです。不時着の時にスライドが出ない、あるいはボーディングブリッジをつないでからスライドが出るというのは大問題ですから、必ず出発前後にドアモードの変更と相互確認が行われるということですね。ちなみにJALはきちんとお互いのドアを確認しますが、エミレーツは「アームドにしたわね」「ええ、したわよ」みたいな感じにお互いに微笑みを交わすだけでした。そのあたりはやはりJALがちゃんとしています。
 そういえば、前に737のマニュアルを読んでいた時に(そもそもそれがおかしい)わからないところがあったのでGoogle翻訳に放り込んだら「飛行機が武装されているとき・・・」という意味不明な訳が出てきたので原文をもう一度見たらドアモードの話をしていたということがありました。最近のGoogle翻訳はまともになってきているとはいえ、やはりまだまだおかしなところはありますね。昔は「マジックマウンテン」を「手品山」とか訳していたのを懐かしく思い出します。

今日もタヌキに搭乗する。

飛行機のアナウンスについて

 飛行機は41000ftを順調に飛行し、ぼくもいつも通りスカイタイムをお代わりし、要するにいつも通りのフライトでした。JALの名物になっている「きゃびんくるー、ぷりぺあーふぉーらんでぃんぐ」のアナウンスが相変わらずカタカナ英語を極めているのもいつも通りです。どうせ英語でやるならボソッと一言「Cabin crew, prepare for arrival.」とかアナウンスすればカッコいいと思うのですが、なぜかJALはカタカナ英語にこだわっています。まあ、JALに限らず日系航空会社のパイロットの英語力は壊滅的(どうやってあんな英語力で海外での訓練を乗り切っているのかわからないのですが)なので仕方ないのかもしれません。
 ちなみにぼくがもっと理解できないのはANAで、なんと「業務連絡です。Cabin attendant, stand by at the door. 業務連絡です。Cabin attendant, set slide bar.」と言っています。スピードラーニング(もはや死語)じゃあるまいし、何で英語と日本語を混ぜるのでしょうか。業務連絡なのは誰が聞いたってわかるので「Cabin crew, prepare all doors and cross check.」みたいに放送すればいいのにといつも思います。最初にCabin attendantと呼び掛けている時点で業務連絡なのはわかるわけで、わざわざ日本語で言う狙いがよくわかりません。
 「きゃびんくるー、ぷりぺあーふぉーらんでぃんぐ」についてはJALのパイロットに直接聞いてみたことがあるのですが、JALのパイロットが英語でキャビンにする業務連絡は基本的に「Prepare for landing.」「Take your seat.」「Remain seated」の3つだけだそうです。また、英語で言う理由については「聞き間違い防止のために英語なんだと思う」と言っていました。だから聞き間違えないようにとんでもない発音でアナウンスするんでしょうか。確かに、絶対聞き間違えないですね。そのうち「大事なことなので日本語で言います。客室乗務員は着陸に向けて準備を開始してください」とか言い始めたら面白いのにな。この「大事なことだから日本語で言います」は楽天が社内の公用語を英語にしたときに会議で連発されたセリフだそうですよ。ぼくもカナダ研修に行ったときに引率の先生がこう言っているのを聞いて腰を抜かしそうになりました。
 これらの英語の話もそうなのですが、まだまだ言いたいことはあるのであってそれは日本のCA(カルシウム)がとにかくしゃべりすぎで、誤解を恐れずに言えば「うるさい」ということです。日本のCAはどの会社でも例外なくしゃべりすぎで、今回も計ってみたらフライト時間の15%近くの時間がアナウンスで占められていました。それも、必要なことをしゃべっているだけならまだしも「当便の機長は・・・」とか「コーヒーにいかにこだわっているか」とか「スカイタイムをリニューアルした」とか「機内ならではのお買い物を・・・」とか「右手に富士山が見えます」とか、どう考えても無駄としか思えない放送が多すぎるように思います。機長や先任の名前を知りたい人なんてどこにいるんでしょうか。「今日の機長は山本さんだった。着陸がうまかったなあ」「今日の先任は多田さんかあ。いいサービスだったな」とかいちいち覚えている人なんていないでしょう。
 要するに何が言いたいかというと、「いちいちうるせぇ、黙ってろ」ということです。電車もバスも飛行機も、日本の公共交通機関はとにかくうるさすぎます。タクシーのドライバーが話しかけてくるくらいならいいのですが(タクシードライバーの話は面白いことが多いので)、それ以外の人たちはぜひとも黙っていてほしいものです。機内は独演会の会場ではありません。

次回予告・くまのプーさん。

新千歳空港に到着

 さて、あれこれ述べている間に飛行機は新千歳空港の19Lに着陸しました。地味にレンタカーの時間が迫っているので秒速でスーツケースを回収し、快速エアポートに飛び乗ります。目的地は苗穂駅です。はい、何が起こるか大体想像がついた方もいらっしゃると思いますが快速エアポートは苗穂には止まりません。気づいたときには電車は札幌まで止まらないという状況だったので、札幌から一駅折り返すことにしました。あと、どうでもいいですが新札幌は札幌ではないんですね。そもそも札幌市の中にすらないようです。東京でも品川駅が港区にあるので似たようなものでしょうか。
 苗穂に到着したので、今回車を借りる札幌レンタリースの東苗穂店へ向かいます。あとでわかったことですが、伏見店の方がアクセスが圧倒的に良いので札幌に泊まるにせよ泊まらないにせよ、車は伏見店で借りた方が良いです。ホームページを見たら営業所まで「タクシーで1500円」と書いてありましたが、お金がもったいないしそもそもタクシーがいないのでバスに乗ることにしました。営業所の隣がイオンモールなのでその辺を通るバスならどれかはイオンモールには行くだろ、と適当な予想を立てて、駅前のバス停に来たバスの運転手に聞いてみたら見事にイオンモールの前を通るとのことだったのでそれに乗り、営業所へ向かいます。バスは210円だったので見事に1200円ほど節約することに成功しました。
 そのあとは営業所で手続きをして、車で走り出します。利用手続きのアンケートに「どこ行きますか?」みたいなことが書いてあったのですが、どう答えるか迷って「函館など」と書いておきました。「など」の中には函館以外にも稚内、網走、根室、釧路、帯広、などの旭川を覗く北海道のほぼすべての主要都市が含まれているのですが、バカ正直に全部書く必要もないでしょう。返却時に3000㎞も増えているメーターを見て、店員はさぞ驚いたと思います。
 さて、今日はこのあたりにしておきましょう。この後、半日で函館まで移動するという暴挙に出るのですが、その話は次回以降の記事で記録していきます。なお、函館まで行く途中でのぼりべつクマ牧場に寄り道したので次回の記事はその記録がメインになるはずです。

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