見出し画像

価値観と価値観のぶつかり合い!

時代の変わり目には「思想戦」とも
言うべき合戦が行われるものだ。
ある一方の考えが、他の一方の考えを
「悪」とレッテルを貼り、
「我こそが正義である」と
正当化して、体制化していく。

例えば日本史から例を探せば、
『島原・天草一揆』などはそうだろう。

戦国時代~安土桃山時代~江戸時代という
時代の変わり目。
乱世から安定の時代へ。

1549年以降に日本に入ってきたキリスト教は
「大航海時代」の宣教師たちの活動もあり、
信者を増やしてきた。
かの織田信長も、熱心に保護したという。

しかし、身分制度を基調とした
新たな時代を作らんとする
江戸幕府とは、相容れないものだった。

この一揆軍は、殲滅されてしまった。
以後、江戸時代の日本において
「キリスト教」は原則、禁忌となった。

その江戸時代が終わり、
明治新政府ができたあと、
鹿児島県の旧士族たちが内乱を起こした。
『西南戦争』である。

敵は、国民国家を作ろうとする
明治新政府だ。

西郷隆盛をたてた旧士族たちは、
「国民皆兵」の名のもとに作られた
新政府軍に、鎮圧されてしまった。

以後、明治時代の日本において
「身分制度」や「武士」は旧体制の象徴とされた
(逆に、欧米の文明がもてはやされて、
「鹿鳴館」などが作られた)。
プライドを捨てきれないまま商売を始め、
うまくいかない旧武士の所業は、
「武士の商法」と呼ばれ、あざけられた。

このような現象は、
何も日本だけではない。
漫画『キングダム』で描かれる
古代中国の戦国→統一期であったり、
漫画『ベルサイユのばら』で描かれる
フランス革命期であったり、

旧時代と新時代のせめぎあいの間には、
多くの思想や価値観がぶつかり合い、
多くの血が流れることが多い。

秦の始皇帝は統一後、
「焚書坑儒」を行った。
フランス革命政府のジャコバン派は、
「理性の祭典」を実施した。
思想戦に勝った側は、
他の価値観を断罪し、正当化しがちである。

…さて、歴史はこれくらいにして、
現代へと目を移してみよう。

どう考えても今は、
時代の変わり目、乱世だ。
あまり安定しているようには、思われない。
でもまさか昔のように、
血で血を洗う「一揆」や「合戦」が
行われているとも、思われない。

しかし、ほんとうに、そうだろうか?

実は一揆や合戦は、見えないだけで、
日常的に起こっているのではないか。
「個の時代」にふさわしく、
個々人が個々人に対して、毎日
「思想戦」を行っているのではないだろうか。

あなたの会社の中では、
古い価値観の人と、新しい価値観の人が、
常にせめぎあってはいないだろうか?

あなたの家族の中では、
古い価値観と新しい価値観の中で
何とか折り合いをつけようと
もがいていないだろうか?

いや、あなた自身の心の中ですら、
昭和的な価値観と令和的な価値観との間で
「思想戦」が行われていないだろうか?

…あなたのビジネスは、
「武士の商法」ではないだろうか?

かくいう私も、中年世代。
ともすれば、
古臭い常識に囚われたり、
新しい情報に惑わされたり、

温故知新をこきまぜて、
脳内で色々がせめぎ合いながら、
日々、過ごしている。

その一端を、こうして記事にして
何とか見える化しようと、もがいている。

いままさに、過渡期の乱世。

さて、読者の皆様の心の中の
「敵」は、なんでしょうか?
折り合いますか? 殲滅しますか?

◆田房永子さんの記事
『同じ40代で「昭和な夫」と「令和な夫」がいるのはなぜなのか↓

この記事を紹介した私の投稿↓

合わせてぜひどうぞ!

よろしければサポートいただけますと、とても嬉しいです。クリエイター活動のために使わせていただきます!