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松屋の『マッサマンカレー』を食べた。

とても、美味しかった。
美味しかったのだが、こうも思った。

「…前に食べた、
『ごろごろチキンのバターチキンカレー』
とちょっと似てるんじゃないか?」

松屋の批判をするつもりでは、ない。
むしろ、私は賞賛したいのだ。
「お見事!」「一本!」そんな気持ちだ。

私は以前に、
松屋の「ごろごろチキン…」に
関する記事を書いた↓

松屋はカレーに尋常でないほどの
力を入れている。
カレーと言えば、まずは松屋。
私の中では、そんな印象
(すき家も吉野屋も好きですが)。
そこまでのブランドを、築き上げている。
そのような趣旨のことを書いた。

しかし、ある商品やコンテンツを
1から作り上げるのには
ものすごい労力を要する
ものだ。

これは、少しでも商品開発や
コンテンツづくりに携わった方なら
ご理解いただけることかと思う。
LinkedInやnoteでオリジナル投稿を
したことがある方も、分かるだろう。
なぜならオリジナル投稿も、
「何かを作り出すこと」だからだ。

松屋は、それを知り尽くしている。

知り尽くしているからこそ、
「ごろごろチキンのバターチキンカレー」
に似ているんじゃない?と消費者に
思われようとも、それが何か?という
すがすがしいほどの開き直りで
「マッサマンカレー」を
出しているのだ、とも思う。
うまく、応用しているのだ。
ゼロから作っているのでは、ないのだ。

もちろん、両者は同じものではない。
まず、名前が違う(当たり前だが)。
キャッチフレーズも、違う。
「世界一美味しい料理」という広告文句は
「ごろごろ…」には無かった。
あと、マッサマンには
じゃがいもが入っていた。
スパイスの配分も材料も、違う。

だから、いくら似ていると
私が思ったとしても、異なるものだ。
同工異曲、なのだ。

…『同工異曲』(どうこういきょく)とは、
「音楽や詩文などで、その技量が同じでも
味わいや趣がまちまちであること。
転じて、見た目は異なるが、
内容は似たり寄ったりであること」

という意味の四字熟語である。

前段は「多種多様な趣があるよね」(肯定)
後段は「ただのアレンジですよね」(否定)
という、二つの意味、どちらでも使える。

私は、松屋のマッサマンに対し、
この四字熟語を「肯定的に」使いたい。
なぜなら、似ている素材、似ている調理で
「ごろごろ…」とは違った
「マッサマンカレー」という世界、
言うなれば「マッサマンワールド」
見事に展開しているから。
そこには一見、ごろごろワールドは
見えなかった。
素晴らしい編曲、アレンジではないか!

でも中身は「ごろごろ…」と似ているから、
商品開発にかかる労力や店員さんの労力は
最小限に抑えられている

(たぶん、ごろごろ…を作った店員さんなら
マッサマンも無理なく作れるに違いない)。

そのような開発戦略・販売戦略をもって、
少なくとも私の財布を緩めさせ、
「おっ、新カレー、来ましたね」
見事に購入行動にまで走らせた。

松屋、恐るべし。
「マツヤ、おそろしい子!」と
『ガラスの仮面』の月影先生のように
高笑いしたくなる気分だ↓

最後に、まとめたい。

このマツヤ、じゃなかった、松屋の
「内容は似ているんだけど
うまくアレンジを施して
全く違う商品のような世界を形成して
商品やコンテンツを売り出す
同工異曲の精神」は、

「SNSの日々の投稿」にも
応用できるんじゃないだろうか?

松本 淳 さんのアースメディアの投稿記事
でもお見かけしたが↓

SNSでの投稿というのは、
ゼロから書こうとすると、大変だ。
だから、同工異曲でいい。
つまり、以前にどこかで書いたネタ等を
アレンジして、編曲して、表現を変えて、
つまりリライトして、
「新たな投稿」として書いても
いっこうに構わないのだ。OKだ。

私も、時間がない時には、
よく以前にnoteやTwitterに投稿した
ネタを膨らましたり凹ませたりして
あたかも新ネタのように
さらりと投稿したりしている。

※注:かといって他人の投稿を
「まるごとそのままコピペ」して
「自分の投稿とする」のは良くない。
それは他の牛丼屋が
松屋のカレーを買ってきて
自店オリジナルのように
マッサマンカレーとして
売り出すのと同じだ。
咀嚼して言い換えて
自分の言葉にするなら、良い。

アレンジや同工異曲は、
おおいに使うべし。
おおいに、活用すべし。

マッサマンカレーを味わいながら
そう思った。
読者の皆様も、
売り出しているうちに、ぜひ一度どうぞ。
美味しいですよ、マッサマンカレー。

(なお、『マッサンカレー』と
最近まで言い間違えしていたのは、
ここだけの秘密である。

それじゃ、ウイスキーを作った人だよ…)

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