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制約から自由へ。
静的から動的へ。

時代は少しずつ、
色々な縛りが溶けだしている
世界になってきているようだ。

スポーツのたとえを出した方が
わかりやすいかもしれない。

①野球
②サッカー
③バーリトゥード

①野球は、一つの一つの状況を
厳密に「区切る」
「プレイボール」の主審の宣告で
ピッチャーがバッターに向かって
投げていくのだが、
一球ずつカウントが違う。
一人ずつバッターボックスに入る。
決して二人同時に打席には入らない。
打者は背後からボールを
投げられることもない。

②サッカーは違う。
ボールを操り、動き出せば
刻一刻と味方と相手の位置取りが
変化していく。
動的だ、止まらないのだ。
もちろん審判が笛を吹けば
セットプレイはあるけれども、
基本、そのまま流動的に
ゲームは進む。

③バーリトゥードとは
格闘技の一種である。
ポルトガル語で「何でもあり」。
最低限のルールだけあって、
あとは素手で戦う。
突き詰めれば、
漫画『グラップラー刃牙』の
地下闘技場で行われる
戦いにも似てくる。

現実の世界はどうだろう?
…これは限りなく③に近い。
基本、なんでもあり、だから。

もう一つ、たとえを出そう。
ゲームである。

①ドラゴンクエスト
②FFⅣ
③マインクラフト

①ドラゴンクエスト(初期)の戦いは
「コマンド入力制」
戦いであった。
「たたかう」「どうぐ」など
プレイヤーは選択肢を選べる。
敵はその間、襲ってはこない。

②ところがFFⅣ
(ファイナルファンタジーⅣ)
あたりから、様相が変わる。
自分が選択している間も
時間が流れていき、
選択が遅れれば
敵が攻撃してくる
のである。
回復魔法が遅れれば
全滅することにもなりかねない。

③マインクラフトの
「サバイバルモード」に至っては
文字通り、生き残りをかけた
生存競争になる。
夜になるとゾンビがいつのまにか
背後から攻撃してくる。
休息をするにも、自分で
家やベッドを作らなければならない。
「宿屋」があるわけではない。

…現実の世界はどうだろう?
これも限りなく、③に近い。
基本、この世は
「自分の手で掘って作る」。
マイン=掘る、クラフト=作る、だ。

逆説的にはなるが
このようなバーリトゥードで
マインクラフトな世界だからこそ、
人間は「ルール」を作り
「区切り」「コマンド」の
選択肢を明確にした
スポーツやゲームを
作り上げてきた
、とも言える。

ただし時代は少しずつ
リアル思考になってきている。
言い換えれば
「ユーザー主体」「ユーザー次第」
への仕様の変化でもある。

明確な番組表がある「テレビ」から
視聴者が自由に見る「ネット」へ…。
店提供の「いつものカレー」から
トッピング自由の「ココイチ」へ…。

時代の流れが加速していく中で
区切りという縛り、
悠長な束縛を楽しむ余裕を
ユーザーやプレイヤーが
持てなくなっている
のかもしれない。

さて、読者の皆様はどうですか?
①~②~③ならば
どれがお好きですか?

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