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『猫クインテッド防衛隊!』ヒスイの毎週ショートショートnote #410字

俺はマンガ家。一度は売れたけど今は落ち目。家族もなく、いるのは猫のアズキだけ。そして借金が四千万円。
いっそ死のう。
冷たい布団に入り、そう決めた。

寝ていたら足元に何かが乗った。この重みは猫だ。
だがアズキは布団のなか。足元は死んだシロの定位置だった。シロは賢い猫で、俺がサギにあいかけた時は毛を逆立てて怒った。
今度は腰の横。ここはクロの場所だった。クロは福猫で、最初の連載を持ってきた。
続いて右わき。メス猫マチャの場所だ。マチャはある時から俺の胃の上で寝るようになった。それで病院へ行き、病が早期発見された。おかげで今も生きてる。

そうだ、俺は今も猫たちと生きているのだ。


翌朝、アズキに起こされた。目覚めた俺は布団の上に3つのゴミを見つけた。

①リボンのきれっぱし(シロの愛用品)、②ぼろぼろのモフおもちゃ(クロの)、③アイスのあたり棒(マチャの)

ああ、俺は猫クインテッド防衛隊に守られていたんだ。
死ぬのは——あさって考えよう。

【了】 (改行含まず410字)


猫ちゃんクインテッドは、こちらから名前をお借りしております。

ヒスイのばあちゃんは、必ず「あずき」と言っていました。
今は「あがり」っていうんですね。

本日も、たらはかにさんの毎週ショートショートnoteに
参加しています。

へいちゃんの!
なるほどううう 歌舞伎ネタなのね。そしてお弁当が、おいしそう(笑)


明日もまた、ちょっとしたものを書きます。
皆さまのお疲れが吹っ飛びますように💞

ヘッダーはUnsplashRaoul Droogが撮影

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