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「欲しかった恋文は月の向こうに」ヒスイのバレンタイン企画参加作💞

理屈のつけようのない、感情というものがある。
はじめて君を見たとき一瞬で
『あ、こりゃかなわない。降参だ』と思ったことを覚えています。

きみは目ヂカラが強くて、
どんな要求も視線だけで通すことができました。
私は抗うこともできたのだけれど、
なぜか
いつだって君の言うなりでした。

それが、当然のような気がしていました。
きみも当然のように受け取っていました。

たまにはご褒美もあった。
人前で甘えて見せたり、
予期せぬプレゼントをくれたり、
まあ、ギフトセンスにはだいぶ問題があったけど……(笑)

寒い夜は体温を分けあって
細い三日月を眺めながら、朝まで君の寝息を聞いていました。
それが、どれほど幸せな時間だったのか。
いま思うと、月が傾くまでの一瞬のことで
はかなく終わる時間だったから
幸せだったのかもしれません。

最後の夜も、
君はちゃんと私の膝にきた。
頭を乗せ、目を閉じて
最後に一言

にゃおーーーん、と残してから

いってしまった。

一度でいいから、
君から手紙をもらいたかったな。
肉球手形でもいいからさ。


私が最初に愛した猫。
リョータロー へ。

次は私が猫に生まれ変わるから、
毎日おいしいカリカリご飯をください(笑)


【了】


本日は、山根さんのバレンタイン特別企画に参加しています。

リョータローからヒスイあてへ
お返事ください笑💞

ほんとうに、きれいな猫でした。


「恋文や息わけあひて春の月」

#ほしかったラブレター


※※山根さんから、アンサーレターをいただきました!
まるでリョーが直接書いているみたいで……
読みながら、思わず
キーボードに鼻水が……おっと、いかんいかん(笑)。

ほんとうに、温かな気持ちになれました。
ありがとうございます、山根さん💛


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