「手のかかる食器、手間のかかるヒスイ(笑) 無駄な時間ほど大事ということ」
以前、雷おばあさまが言った。
『花でも車でも食器でも。手のかかるものほどかわいい。
自分の手と時間をついやした、ということが
愛情を生む。それが、たいしたものじゃなくても――人間もね、ヒスイ』
……
いつも思う。
私は、手をかけられた分だけ、何かになったのだろうかと。
ヒスイ宅の食器棚には、いくつか漆器があります。
絶対的におしゃれを追求しないヒスイが(笑)、わざわざ自分で漆器を買うはずがなく、実家の食器棚から持ってきたものです。
漆器というのは、使用後に手がかかります。
たいした漆ではなくても、使ったらすぐに水洗いする必要があり、
洗ったら水分をふき取る。
濡れたままにしておくと、カビが生えるからです。
ということで、ヒスイの漆器も、使用するたびにすぐ洗います。
ふだんは食器洗浄機を使い倒しているヒスイであっても
漆だけは、いれません。
夏も冬も。まずアクリルスポンジで、水洗いする。
すぐに布巾でふく。
わずか5分のことですが
「手をかけている」という感覚があります。
それも、直接自分の手でものに触れ、手入れをしている、という感覚があります。
皮膚と筋肉を経由して感じる、充足感。
自分がわずかでも何かの役にたっている、という満足感。
ほんの少し満たされた気持ちで、漆椀を食器棚にしまいます。
しずかに、一日がおわります。
……先日、ふと、
「どうして、たかが漆椀を洗うだけで、これほど癒される気になるんだろう?」と考えました。
それは、漆椀を洗うことが純粋に「自分のために費やす時間」だからです。
この話、澄(姪)にちょっとしてみたのですが
さっぱりぴんと来ないみたいで(笑)。
「ふううううん」
と、スマホから顔も上げなかったので。
くやしかったヒスイ叔母(笑)。
これを、明日の「100本ノック」のお題にしてみようと思います。
明日のお昼。ヒスイの100本ノックでお会いしましょう。
あきらめません、自力で起き上がれるようになるまで(笑)!
ちゃおっ!
画像はマイトリさまの「幸せを呼ぶ黄色いゾウ&小鳥ちゃん」💛
こちらは ↓ 雷おばあさま、とヒスイについての小さなエッセイです💛
ヒスイ愛用の漆椀。ブタ入り(笑)
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