「似ている、けど、ちょっとちがうもの」が欲しいのよ。
先日、「映像化もされ、チョー売れっ売れした小説」を読みました。
タイトルは、のせません(笑) いろいろ問題があるかもしれないので。
いちおう忖度するヒスイです(笑)。
結果、
「うーん……なんか、どっかで読んだことがあるかんじ……」でした。
ある意味では、そう感じるのは、あたりまえです。
人間の頭は同じ作りであって、経験や感情の受け取り方がちがうといっても一応の枠があります。
それは共通なのです。
だから生み出されるものにも、いちおうの枠はある、ということになります。
そりゃ、あなたがティラノサウルスなら、これまでに誰も考えたことがないようなチョー斬新なものを書けるかもしれない。
でもね。
人間である以上、そうそう新しいものは書けないんです。
だから。
「既存作に似ているもの」で、いいんです。
小説に関しては、もう新しいアイディアは出尽くした、とも言われていますからね。
ただし。読み手としては、
「似ているけど、ちょっとチガウもの」が、欲しいのです。
キャラのスキル設定でもいいし、性格付けでもいい。
ストーリー展開でもいい。
どっかで読んだよ―な気がするけど、ちょっと違うなオモシロいなって、
そういうものがほしいんです。
もちろん、この「ちょっとした違い」を生むのが大変で、作家も画家も音楽家も全員苦労するんですけど。
その違い、すら、感じられないものはなー。
詠み手としては、ちょっと、さびしいものです。
一方で、既存作と同じパターンを踏むには、メリットもあります。
まず、受け入れられやすい。
見たことがあるパターンって、安心感を生むからです。
予定調和は決して悪い事ばかりじゃないと思います。
ただキャラ設定もストーリー展開も、まったくパターンどおりってなると。
読む必要ないじゃん(笑)
時間をかけて読んだだけ、がっかりするんだよなあ…。
ヒスイの大好きな作家さんのひとりに、「乙一(おついち)」さんがいます。
短編には異様なキレがあり、一行目から引き込まれる。
こりゃ17歳で大賞受賞、デビューするはずだなあ。
受賞作の「夏と花火と私の死体」は、とにかく設定がすごかった。
ココでは書きませんけど(笑) この視点からの小説ってあり!? って、読みながら腰を抜かしたのを覚えています。
でも、この傑作だって、さがせばパターンはあるでしょう。
あえていうなら、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」が似ているかも。
これ以上はネタバレで、言えないけど(笑)。
でもちょっとずつ、ちがうんですよ。
そこが乙一の個性だし、
「こんなん、みたことある気が……やっぱ、ねーわ!!!」
て、ひとに思わせたもんの勝ちなんですよ!
自分の書くもの、自分の描くものが、既存のパターンから、「ちょっとだけ違うもの」になれるよう。
ヒスイも またがんばろっと。
あー、でも今週の「しいたけ占い」では、「お休みモードでOK!」ってあったな。
えっと前言撤回。もう少しダラダラしている予定です。
今日のヒスイ日記のラスト、ある意味では予定調和的ですね(笑)
ではまた。
ヘッダーはĐông Trần VănによるPixabayからの画像
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