見出し画像

「掌中で森をはぐくむ糸・フランスより」

「天から
役目なく降ろされたものは
ひとつもない」アイヌのことわざ


今日は「森をはぐくむ糸」について書こうと思います。
少し長くなりますが
これを書かないと、つぎに進めない気がするので、
書いておきます。



ヒスイはnoteで本当にたくさんの、尊敬する方と知り合いました。
どの方も、ご自分をきちんと持たれ
そのうえで、ひとを受け入れる。
まっすぐな姿勢がカッコよくて、大好きな人たちです。

そのなかに、フランス在住の「あとりえ・あっしゅ」さんがいます。
あっしゅさんの記事の中に
お庭にやって来たカラス、ジュールくんとの交流を書いたものがあり
ヒスイはそれが、大好きです。


ジュールの記事を読むと、
弱いもの・小さいもの・必死に生きているものにたいして、
あまねく注がれている あっしゅさんの温かい視線に心が柔らかくなるんです。

ジュールは野生のカラスだから、いつか手を離れる。
別れが前提だけど、あっしゅさんは、
そのときに持てる限りの愛情を、無心に注いでいく。
そして世界は再生していくのでしょう。
あたたかく、優しく、静かに。


🐤
ヒスイがnoteにきて、1年2カ月になります。
それだけの時間でも、いろんなことを学びました。
毎日日記やエッセイを公開してくれる人もいるし
回数を決めている人もいるし
いったんはnoteを休む人もいれば
また、戻ってこられる人もいる。

人も世界も、動いているのだなと思います。
そのなかで、自分の世界を2倍にも3倍にも広げている人がいる。
別にフォロワーを増やそうとか、しているわけじゃないのに
何となくみんなが、

「この人の記事を読みたい」
「一度ページに来たら、さかのぼって読んじゃう」
「コメント欄まで全部チェックしたい」

と思う人がいます。
あっしゅさんは、まさにそういう人で。
ヒスイは更新されるたびに見に行き、過去記事も読み、
ジュールの話にほのぼのして、時に背中を押され、ときに涙ぐんできました。

あっしゅさんは、静かな森にすみ、
みずから森を育てる人だと、思うのです。
家族を愛し、ジュール君を愛し、森を手に載せて
命の糸をつむぐ人なのです。

画像はピクサベイから


ヒスイはある人から、
『SNSにいるのは、いい人ばかりじゃない。気をつけてね』
と教えてもらいました。

ほんとに、そのとおりで。
ツイッターでも何でも、かたくなに、自分の意見を押しとおし、
自分がひいた線からはみだすものは
激しく攻撃し、受け入れようとしない。
そういう人も、います。

ネットの風は、そういう「分かりやすい正義」へ向かいます。
大声で放たれた矢は、いかにも正しそうで
いかにも誠実そうで
カッコよく見えるからです。

ヒスイもそれで痛い目をみたので、「分かりやすい正義」のすさまじいパワーが、わかります。
すべてをなぎ倒していく、不遜な勢い。

でも同時に。
風はつねに同じ方向へ吹かない、という事も。
ヒスイは知りました。


自分の輪から出てしまうもの、一つの考え以外を受け入れないままでいると
世界は硬直し、広がっていかない。

森は灰色の壁に囲まれ、内部では不思議な角度に木々がねじれ、よじり、
成長が止まってしまう。

追い風はやんで、代わりに逆風が吹き、やがて風すら止まってしまう。
自分自身だけに集中する怖さは、ここにある、と思うのです。


あっしゅさんの森は、壁がない。
あらゆるものを受け入れ、陽の光を浴びながら
木々も花も、鳥もキツネも、大人も子供も
ゆったりと育っていく場所です。


「天から
役目なく降ろされたものは
ひとつもない」

自然と共に生きたアイヌのひとの
ことわざを聞いた時、ヒスイは
翠の輪の中に立つ、あっしゅさんを見ました。

ヒスイもまた、自分の手の中にさずかった役目を
ひとつずつ、果たしていきたいと思います。

そしていつか
やわらかな森の下草を踏みながら、
カラスのジュールが飛んで行った空を
ながめてみたいと、思っています。



カラスのジュール君、初めてのお読みになる方は、ぜひこちらから↓↓


マガジンにも、まとめられています。↓↓


みなさまも どうぞ
今宵は大事な方と、静かにお過ごしください。
ひとつずつ、心のなかの塀を 崩しながら。


ちょっと真面目なヒスイでございました。
おやすみなさい。

ヘッダーは ValiphotosによるPixabayからの画像

ヒスイをサポートしよう、と思ってくださってありがとうございます。 サポートしていただいたご支援は、そのままnoteでの作品購入やサポートにまわします。 ヒスイに愛と支援をくださるなら。純粋に。うれしい💛