【TRICK☆☆☆】市川 雛菜 感想


・前書き
雛菜さんTwitter企画を生で浴びて雛菜『さん』と畏敬の念が湧いたがため雛菜さんを雛菜さんと呼ぶことになりました。

『Perfect♡scream』
パフェとアイス。I scream のネタ結構有名なんですかね? 私は『氷菓』で知りましたが。今回は「愛の叫び」なんだと思います。雛菜さんを愛しているから出た、告白じゃなくて叫び。あるいは痛みにうめく悲鳴のようなもの。『雛菜ちゃんみたいになりたい』
すぐには写真を上げないネットリテラシー完璧の雛菜さん。Twitter企画然り大多数に向けての意識がある意味ちゃんとしている。ノクチルの他の子達がちゃんとしてないというよりは雛菜さんが他人をちゃんと他人として認識しているからこそだとは思う。
止まない通知と見ない雛菜さん。『海へ出るつもりじゃなかったし』のときでも食事中にスマホを見たりはしませんでしたね。目の前のことを優先できるというかあくまで自分を行動と判断の中心に置いている。
有名人にDM送る人っているんですか……?距離感バグってません?いや多分自己満足の範疇で返信を期待しているわけではない(万が一という薄い薄い望みを持ってはいるような気もするけど)とは思うんですけど。好きな人に干渉しよう注目されようっていう心理なんですかね。
『雛菜ちゃんみたいになりたい』
Twitterでもちらほら見るやつですね。尊敬・崇拝、そして自己同一化。そう括ってしまうのは乱暴で情のない話ですがあんな風になりたいと思うのはごく一般的。雛菜さんは特に芯のはっきりした子なので漠然とした憧れじゃなくこうなりたいっていうイメージが強く焼きついて己を上書きしかけてるんでしょうね。でもなれたりはしない。そんなDMを雛菜さんは送ったりしないから。他人になりたい、雛菜さんになりたいと思った時点でもうなれないです。全ての憧れはそうですけど。

選択肢
→『なれないよ』
雛菜さんは自分中心的な考え方が強く出ていますが決して他人を蔑ろにしているわけではない。むしろかなり他人を尊重しているように思います。
ただその大前提に『自分は自分、他人は他人』という考えが根付いているということの示された選択肢。『雛菜は雛菜にしかなれない』とW.I.N.G.でも語っていました。あの子にとっておそらくは自分というものを大事にしておりそれと同じように他の人も自分を大事にすればいいのにと言っているのだと思います今回は。
でも雛菜さんとは違う自分を大事にすると雛菜さんからは近づいて遠ざかる不可思議な状態になります。それが一番健全ですがね。変に拗らせなくていいから。
『でもそうじゃない人もいるのかな〜』と彼女は考えるように目を瞑ります。これこそが雛菜さんの他人へのリスペクトの根拠だと私は思っています。自分と違う人間がいて、それを貶すでもなく否定するでもなく、肯定するでもなくそういうものだと思う。G.R.A.D.でも示された話ですね。

→『……なりたい!』
プロデューサーのまさかの言葉に驚く雛菜さん。私はこれライターさんの優しさというかこういう回答がしたかったというプレイヤーを想定したものであってシャニPが言わないセリフだと思うんですよね。まあそれは置いといて。
それを受けて違う考えに対し自分との共通点をこうじゃないかと見る雛菜さん。これ、理解におけるものすごく根本的で丁寧なことだと私は思ってます。小難しい教科書の理屈や新しい発明をふーんと思う、分かったような分からないようなのが、これに役立ちます! と示されるとおっ! と思うもので。
自分の身近に置き換えて考える。それが理解の方法の一つです。上で書いた雛菜さんのリスペクトがここでも示されてます。理解しようとする、歩み寄ろうとする意思があの子にはあります。だからこそ『プロデューサーはプロデューサーのままでもしあわせになれるよ』と言い『だって雛菜のプロデューサーだよ?』と結びます。雛菜は雛菜であってプロデューサーにはなれないこと、他人のままでもしあわせになれること、W.I.N.G.の『プロデューサーのこともしあわせにしてあげる!』という主旨の発言を汲みとっての言葉ですね。

→『なりたくないかな』
雛菜さんが一番嬉しそうなのはこの回答。雛菜さんの期待通りの反応であるとも思います。
ある種の多様性の話でもありますね。イエスマンや肯定してくれる人、もう少し言えば肯定しかしてくれない人ばっかりで楽しいですか? 私は御免被ります。自分と違う人がいて、それでよくてそれがいいんだと認めてるんです。透に雛菜さんが懐いてるのは雛菜をしあわせにしてくれる発想が予想外のところから出てくれるからじゃないでしょうか。プリンアラモード然り。自分と同じだけだと予想外は起こらないです。
そしてあくまでしあわせなのは雛菜さんが。これは彼女の自分本位性の顕れでもありますがやはりリスペクトなんですよ。他人のしあわせをあの子は断定しないんです。ある程度こうしたらしあわせと予想をしているところはありますけど。この辺の話は……というか雛菜さんのしあわせと自分主義については一度じっくり考えたいところです。

『0CAL』
0カロリーだからOKです。
プロデューサーが喋ってても食べるのをやめない雛菜さん。真面目な話ならちゃんと手を止めると思いますよ。空気読める子なんで。
雛菜さんって一人でも大丈夫な人なんですよね。それはなんというかずっと思ってた。そして謝るプロデューサー。社交辞令でこういうときなんとなくごめんって言っちゃいますよね。何にも悪くないけど。事実に対して限りなく平等に事実として扱ってる感じがあります。悪いなと思うこともあるけど確かに誰も悪くない。
『ま、雛菜はちょっとくらい太ってもかわいいから大丈夫だよ〜』
『さざなみはいつも凡庸な音がする』のちょっとくらいむくんでても発言は記憶に新しいですね。圧倒的に自分を肯定している。輝かしい。精神的な余裕のなせる技です。円香とかにちかにその余裕というか自己肯定感があればちょっとは生きやすかったかもしれません。私はあの不器用さを愛おしく思います。

選択肢
→『俺は必要ないかもな……!』
なんだお前面倒くさい彼女みたいなこと言いやがって。
やりがいとかアイドルを支えることに情熱を燃やす、ある意味存在価値を見出してる男ですからねシャニP。支えのいらない子にどうするかってまあ確かに必要ないといえば必要ない。アイマス初期からのアレですがプロデューサーがプロデュース業というよりマネージャーだよねみたいなことを言われてるそうな。公式の回答は忘れましたが意図してのことです、たしか。で、そのマネージャー的な部分で役目を果たせないから「じゃあ俺は仕事の調整だけしてればいいのか!?」ってね、拗ねてるんですよ。
じゃあわざと失敗しようかという提案。手のかからない子ってまあ疎かになりがちなんでね……。でもそれはしあわせじゃないでしょと一喝。現状に文句をつけても仕方がない。仕事に手を抜いたりもしない。事実そこで拗ねるのはシャニP側の問題ですから……。

→『頼もしいな』
自信を持てと。雛菜さんはやっぱり事実で諭すんですね。似合うと思ってとってきた仕事だし、スタッフさんも場所も前と一緒だし、雛菜さんはかわいいし。
ひとつひとつ事実をなぞって、だから自信を持てと言ってくれる。不安に寄り添ってくれる優しさじゃあないしおそらく雛菜さんはそれを優しさだとも思わないんだけどただただ真っ当で、だからこそ強いんですよ。頼もしさという言い方も間違ってないですね。

→『なるべく早く着くようにするよ』
正規ルート感ある。唯一シャニPがヘラらない選択肢。
シャニPの大事さは別につきっきりで見てくれることじゃないよって示してるんですね。後の展開に繋がるんですけど雛菜さんにとってシャニPが必要なのはそこだよって自分でもう言ってくれてるわけで。
雛菜さんとシャニPが噛み合ってるので正解不正解をつけるならこのルートが正解でしょう。

『choco“late”』
ちょこっと遅刻。
物語に意味のない雨は降らないという主義を持っているんですが今回のは渋滞の理由付けとシャニPの不安の暗示ですかね。
心配いらないって言ったけど見てないと不安だっていう。早く着きたいけど着かないもどかしさや焦りが雨になっていて、描写はされてないですけど忙しなく動くワイパーが重なったりしそうですね。
心配ないかと言って落ち着きを取り戻す。この冒頭のシーン、削っても問題ないかのように見えるんですけど現場に行ったら雛菜は頑張ってて繋ぐために必要なんですよね。
『このポーズ腹筋、痛すぎる〜……』
そうか? と思って真似してみたら確かにこれキープするのつらいです。雛菜さん頑張った。私めっちゃプルプルしたもん。あと雛菜さんのたまにあるこういうちょっと崩れた普段とは違う口調好き。
雛菜さんやっぱり多数を相手に立ち回るの上手いですよね。インタビューも上手かったのでトーク能力はあるんですよ。ジョークにしつつつらいことはつらいと言いつつ。でも決して文句にはならない。
なるべく早く〜〜の選択肢じゃなくても繋がりますが頑張りを見ていたかの確認。演出的に見てたことは見てたよね。その頑張りっていうのはカメラに残らないものだし誰にも語らない(もしかしたらノクチルの子らには話すかも?)ものだからプロデューサーに頑張ってたことは知っててほしいのかなって。
それが雛菜さんにとって大事なことだから。

『Fudge?』
ファッジ。イギリスのやわらかいキャラメルみたいなお菓子らしいですね。ごまかすとか縁を切るみたいな意味もあるそうな。
女子高生の会話とスカウトマン。雑誌やネットの媒体、ちょこちょこ番組にも出ているけど現実の雛菜さんはあまり「アイドル市川 雛菜」とは認識されていないような感じ。スカウトマン氏はチェック不足であろう。でも雛菜さんの話を聞くでもなく立ち去るので本当に外見だけで判断して手当たり次第名刺渡してるんじゃないですかね。
雛菜さんの1限についてフォロー来ましたね。あんまりいい印象ではないからね……。遅刻しようが進級さえ出来れば問題ないことはそうなんですけど。まあそれもアイドル活動と含めて咎められないようにっていう雛菜さんの配慮かなって。考え方の変化というより。
『そんなに急には変わらないのかも』
雛菜さんの命題のひとつだと思うんですよ。これもじっくり語りたいけど今はやめとく。自分の変化と他人の変化というのは雛菜さんの中でずっと頭の中にある命題であるということだけ。

選択肢
→『油断は禁物だ!』
したことの後悔はしないがすればよかったの後悔をプロデューサーはしないのかという問い。雛菜さんは多分悔やむでなくちゃんと運動したりしてコントロールすると思う。0カロリーとか食べてさ。
『どっちがしあわせか、すぐわかるもんね〜』
【♡LOG】で書かれた即決の印象がありますね。しあわせを躊躇することはない。これ価値観の同一化、つまり雛菜さんと同じになるってことを喜んでるんじゃなくて雛菜と一緒にしあわせになろ? っていう提案を呑んだことに対する嬉しさなんじゃないかと。自分のしあわせを優先するけど他人のしあわせもちゃんと見てるので。

→『それもそうか』
にちかも言ってたけどシャニPかわいいの……? あのなりで童顔だったりする?
すぐ上に書いたのとほぼ同じでここはそんなに選択肢の違いはないんじゃないかな。かわいい発言が来たのでシャニP好きにとってはありがたいのかもしれない。

→『ご褒美が必要だよな』
『しあわせ』は当たり前の日々の中にあってそうでいられるのはすごいこと。したいことをしてるだけだけど頑張っててえらい。当たり前のことをしてるだけだけどえらい。その上でしあわせだったらそれはすごいことなんだって。そういうのはいくつあってもいいんだって。
個人的急にアイス食べに行こうとしたのはこれかなと。仕事の成果として周りに特に変化はなく、まあでも頑張ったし偉いからしあわせにいこうと。他人の変化が欲しかったわけではないと思うんですよね。どっちかというとシャニPへのご褒美の意味を含んでるんじゃないかなって。雛菜さんがこの仕事を受けて雛菜さんの知名度は変わらなかった。雛菜さんは多分それをそんなに気にしないけどそれを仕事にしてるシャニPの頑張りに対する成果が何にもなしなのはしあわせじゃあないじゃないですか。自分本位な優しさですよ。

『TREAT/MENT』
お手入れは必要。俺も雛菜さんに上からお菓子降らされたいなぁ!
『全然有名にならなかったとしたら アイドルって、すぐ終わっちゃうのかな〜』
雛菜さんの命題のひとつですねこれも。【HAPPY!NG】で高校生活もいつかは終わると触れてたんですけど雛菜さんはわりと終わりを見据えてるんですよ。終わりがあるから今を大事にしているような。
プロデューサーの必要性に対する雛菜さんのアンサー。アイドルが楽しいのはプロデューサーがいてくれるから。
雛菜さんは共有したがるところがあって、独占したがるところもあります。浅倉のカバンにキーホルダー付けたり過去の自分にはアイドルやらない方がいいって言う気だったり。自分のしあわせや楽しさは自分の内側を出ないけど自分と一緒に楽しくなってしあわせになってほしいってものすごく人間的で愛おしくて純粋な感情だと思いませんか。
考え方に芯があって支えがなくてもひとりで立てる子ですけど一緒に隣を歩いてくれる人を必要としているんです。
雛菜さんはしあわせそうなんじゃなくてしあわせ。
一連の流れを締めくくるに良い結論だと思います。自分はしあわせになりたいししあわせだから他の人が雛菜さんになりたがるのも当然といえば当然のことだと自分なりの結論というか折り合いがついたわけですね。どうか雛菜さんを貫いてほしい。ただ個人的希望を言うのであれば役者をして自分と他人を重ねるみたいなことにも触れてほしかったり、単純にかっこいい雛菜さんが見たかったり。いえ今回の雰囲気の違う雛菜さんは素晴らしいのですがね。小糸ちゃんもそりゃあ早口になります。


楽しみにしていた雛菜さんの限定がよいクオリティで私は大満足です。雛菜さんの強さとその裏や前提としてあるものを汲みとっていきたい。あの子は強いだけの子でも自分本位なだけの子でもないので。
シャニPがちょっと曇る方向性はもういいかなと思いつつ雛菜さんはブレないからシャニPもブレなかったら最強になってしまうなと思いつつ。
今後も雛菜さんのことを様々な角度から知りたいと願いつつこの辺で筆を置きます。

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