たかゆき

好きな作家はヘミングウェイ

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最近の記事

卒業に際して

 先日、大学の卒業式を終えて、ようやく実感として、学生生活が終わり、社会の一部として働き始めることを認識した。 大学生から大学院生になると言う実感が湧いてきた。  卒業式ではお世話になった先生方、ゼミや同じ専攻、部活など様々な形で関わった友人たちとしばしの別れを告げた。形は違えど本当に感謝している。本当にありがとう。  4年生の後半は卒論に大学院出願とラスボスクラスの強敵と対峙せねばならず、自分のちっぽけさを毎日実感していた。言ってみれば毎日頂上戦争後のルフィー状態である

    • 【ヘミングウェイと私①】高校3年『誰がために鐘は鳴る』

       今日は昨日までの寒々しい天気とは打って変わって、春の訪れを感じさせる、ぬくぬくとした陽気だった。中国・唐の時代の詩人、猛浩然は「春眠暁を覚えず」という一節を残しており、「春になると、ついつい心地よく、夜が明けたことにも気づかずに眠りこけてしまうものだ」というなんとも平和でぬくぬくとしたことを言っている。国と時代が変わっても、季節の移ろいに対して人間が感じることはそうそう変わらないものだ。何千年後かの未来には、気候変動により地球環境が危機に瀕するかもしれないが、春の陽気の中に

      • ヘミングウェイと私

         普段より早く起きて、通勤する人々と共に電車に乗り、ツムツムをプレイしていた。ふと顔を上げてみると、ほぼ全員がスマホを覗き込んでいる。そんな中で文庫本を覗き込む人がいると、少し嬉しい気持ちになる。  読書が趣味の人々は多かれ少なかれ、好きな作家、好きなジャンルがあると思う。大学の友人Kはミステリー小説と時代小説を愛読しており、彼の影響で綾辻行人の『十角館の殺人』を読んだ。私1人では永遠に出会わなかったかもしれない一冊だ。  ところで、私の好きな作家はアメリカの文豪・ヘミン

        • 読書という営み

           近年、電子書籍が普及しつつある。場所を取らず、部屋も散らからない。旅先では大量の本をタブレット一つでどこへでも手軽に持ち歩ける。言ってみれば、無尽蔵の本棚へとつながるポケットサイズの魔法である。そんな電子書籍はどこか、22世紀に開発が待望される動物型ロボットの不思議なポッケを思い起こさせる。  そんな現代にあっても私は紙の書籍を支持する。寝る前に紙のページをめくる静かな時間が好きだし、本が大量にある空間は物理的に守られている気がして居心地が良い。ジブリ映画「ハウルの動く城

        卒業に際して

          娯楽について

          ゲームは楽しいし、脳を刺激する。後輩との会話の流れでツムツムを3年ぶりにやってみたが、これが面白い。  先日ふとテレビを見ていると、ツムツムのプレイ動画を投稿する93歳の女性YouTuberが特集されていた。年齢相応にシワは刻まれど表情は明るく、若者にはない魅力がテレビ画面から伝わってきた。老いとは失われる若さを嘆き、減り続ける人生の残り時間に怯えることではなく、自分の新たな魅力に出会い、見出すことである。  ゲームは退屈を凌げるし、認知機能を保つ高刺激の娯楽である。このお

          娯楽について