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私が「OS宗教論争は不毛」と思う理由(その2):アンディ・ルービン

以前書いた記事↓の続編です。

先日スマホをiPhoneからPixelにしました。その流れで、AndroidというOSを少しずつ深堀していこうと思い色々調べていました。すると前回書いたスーザン・ケアのように興味深い人物が浮き彫りになってきました。

Q:そもそも誰が作ったのか?

「Android=Google製」というイメージですが、もともとOSを開発していたAndroid社をGoogleがまるっと買収したものです。このあたりはWindowsの起源であるMS-DOSと似ています。MS-DOSも開発者まるごとMicrosoftが買い取ったもので、別にビル・ゲイツさんがゼロから生み出したわけではありません。

さてこのAndroid社、創業者はアンディ・ルービンという人物です。

調べると興味深いことがわかります。

「元Appleの人」

なのですね。その後Appleの子会社で携帯端末のOS開発に携わっている人です。

Apple>Apple子会社>Android社設立>Googleにまるっと買収

という流れです。しかもこの「Android」という名前は、彼がApple時代に同僚からつけられたあだ名なのだそう。ロボットが好きすぎてつけられたそうな。

その後セクハラでGoogleをクビになったようですが、私は個人の性癖とその人のスキルや業績は別で考えているのでその辺りのゴシップには興味ありません。というわけで人物探索はこのくらいにしましょう。

Q2:iOSを作ったのはだれか

スティーブ・ジョブズはMacは縮小してモバイル系に力を入れたい方向性だったようですね。それに反対してその中間的な解決策としてiPhone OSを生み出したのがスコット・フォーストールという人物。

NeXT出身でSafariの開発リーダーをしたりと生粋のAppleエンジニアですが、実の兄はMicrosoftのエンジニアだったりします。AppleのOSのトップリーダーの兄はライバルMS社のエンジニア。さてみなさんこれをどう読み取るか。

言いたいことは、

「どのカテゴリーも起源をたどっていくと同じ界隈の人達に行き着く」

ということです。AMDのCEOとNVIDIAのCEOが親戚だったりするように、

似たような界隈は、表向きはライバルとして争ったりメーカーは違っていても裏では絡み合ったり繋がっていたりしてるわけです。株や独禁法対策やビジネス戦略絡み色々あると思いますが、コアの部分を牛耳っている人達は似たような人達です。

以前にも「AppleもGoogleもMicrosoftも"アメリカ株式会社"の一部署」と書いたのですが、そういうことです。

OS論争はプロレスを楽しむ粋な気持ちで

これらのTECH企業は結局、中の人達は引っこ抜いたり引っこ抜かれたりして蜂の巣のように入り乱れています。なのでiPhoneからGoolge Pixelに変えたところで、起源は同じ界隈の人達ですし、大きなアメリカ株式会社の手のひらで踊らされていることには変わらない。どっちでも本質は大して変わらないわけですね、結局。

ただ、それを分かっていて踊るのと、わからずに踊らされているのはちょっと違う、と思っています。

いうなれば、プロレスや相撲の八百長を楽しむような粋な気持ちでブランドの違いやメーカー同士の戦いを楽しみましょう、ということです。

個人の手ではとても手に負えない巨大なビッグブラザー「アメリカTECH株式会社」の手の内で踊らされているのを知らずに、変にひとつのブランドの熱狂的信者になってライバルメーカーを罵ったり、特定の技術やツールの妄信的信者になって宗教論争をするのはアホらしい行為、と私なんかは思ったりするわけです。
あ、ちなみに昔の私のことです。

ではまた。



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