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あなたが一歩進むたびに、すべての人に恩恵があることを喜びとしましょう。一人の人が行う霊的な献身と活動は、人類全体の生命と愛への贈りものとなります。

『I<わたし>真実と主観性 デビッドRホーキンズ著』P155~P162 

第6章 悟り

2022/9/1 KIN106【耳で聴いて学習】できました。

【Q:神に至る道は何万通りもあるといいます。しかし、数多くの宗教や霊的な組織が、自分たちのところが唯一の道だと表明しています。どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?】

A:あたかも唯一の道であるかのように表明するのは、たいがいは無知、あるいは他者を支配しようという試みから生じています。歴史上の偉大な霊的な教師を見ても、みなそれぞれ独自の道を通じて、真理に至ったことがわかります。覚醒したすべての教師に共通して言えることは、彼らが完全に自我(エゴ)を放棄したということです。それがどのようになされたのかはそれぞれ違っていましたが、最後の結末は同じでした。神はえこひいきしたり、独占権を与えたりすることはありません。

む‐ち【無知/無×智】 の解説
[名・形動]知らないこと。知識がないこと。知恵のないこと。また、そのさま。「相手の―につけ込む」「―な人間」

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求道者の霊的な直感やカルマ的な傾向によって、選択の違いが出てきます。すべての人は、すでに、”神より選ばれている”のです。「自己」は、すでにここにあります。さもなければ、生きることも存在することもできないのですから、それを受け入れるかどうかは、個人に委ねられています。

神の愛は無条件で、絶対的です。空は、ある人たちのためにだけ”存在し”、その他の人たちのためには”存在しない”わけではありません。また、太陽は、気まぐれに選ばれた少数の人たちの頭上にのみ輝くわけではありません。神は完全かつ完璧です。媚やへつらいは人間的な観念でしかありません。太陽を崇拝することはできても、太陽を操作することはできません。

悟りは、”獲得”したり達成できたりするものではありません。また、よい行いをした褒美として”与えられる”ものでもありません。これらはすべて、子どもの頃に植え付けられた信念です。神は不変であり、優遇してもらうために工作したり、お世辞や駆け引きをしたりして誘惑することはできません。崇拝することは、崇拝者のコミットメントやインスピレーションを強めるために役に立ちます。けれども神は常に沈黙を守り、不動であり続けます。

【Q:霊的探究者として、最も価値のある資質は何でしょうか?】

A:まず安心感と確信をもって始めることです。自分を疑ったり、臆病になったりすることをやめましょう。躊躇することなく、自分が探究するに値する人間であることを受け入れ、神の真理に対して、完全に自らを明け渡す決心をしてください。

無制限に受け入れるべき事実は、シンプルながらとても強力です。明け渡すことで、飛躍的な霊的進歩がもたらされます。

1.神があなたを愛し慈しんでいる何よりの証は、あなたが存在しているこということです。

2.自分自身を他者と比較する必要はありません。”神聖さ”、徳分、善良さ、資格、純潔さなど、すべて比較基準にはなりません。これらはすべて人間的な概念であり、神とは無関係です。

3.”神を恐れること”は無知のなせる業であることを受け入れましょう。神は、愛と平和以外の何ものでもありません。

4.”審判を下す”神は、自我(エゴ)がつくりあげた幻想であり、幼少時代に体験したお仕置にまつわる罪悪感から生じています。神は、両親とは違います。

5.キリストの教えの本質は、ネガティブ性(レベル200以下)を回避するというごくシンプルなもので、最終的には弟子たちを「無条件の愛」(測定値540)まで引き上げることが目的でした。キリストは、魂のレベルが「無条件の愛」を超えれば、死後の行き先は約束され、魂が救済されることを知っていたのです。それは、仏教の「極楽浄土」のように、世界の偉大な宗教で教えられていたことと本質的に同じです。

6.救済と覚醒は、いささか異なるゴールであることを認識しましょう。救済されるためには、自我(エゴ)を浄化しなければなりません。しかし、覚醒するためには、自我(エゴ)を完全に抹消しなければならないのです。覚醒に至る道のほうが、より困難で徹底的であると言えるでしょう。

7.覚醒を求めるのは、個人的な”あなた”ではありません。意識の内の非個人的な特性が突き動かしているのです。霊的な直観と献身が、あなたを後押ししてくれます。

8.最も重要な目標をすでに達成していることに気づいたとき、不安や焦りは消え去り、ようやくあなたは安心し、心地よさを回復します。その目標とは、あなたが霊的な献身の道の上にいるということです。霊的な成長は、成就するものではありません。それはあなたがどのように生きるかということです。そして、その道を歩むこと自体が報酬となります。ですから、動機をどこに向けるかが重要になってきます。

じょう‐じゅ〔ジヤウ‐〕【成就】 の解説
[名](スル)物事を成し遂げること。また、願いなどがかなうこと。「悲願を―する」「大願―」

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9.あなたが一歩進むたびに、すべての人に恩恵があることを喜びとしましょう。一人の人が行う霊的な献身と活動は、人類全体の生命と愛への贈りものとなります。

けん‐しん【献身】 の解説
[名](スル)
1 他人やある物事のために、わが身を犠牲にして尽くすこと。「国家の発展に―する」
2 キリスト教で、神のために、生涯をささげること。

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10.神へ至る道に、時刻表も処方箋もありません。一人一人のたどるルーレットはユニークですが、克服すべき課題は比較的万人に共通しています。それは、人間が犯しがちな誤りを超越するということであり、この誤りは、生得的[生まれつき]に自我(エゴ)の構造の中に組み込まれているものです。あなたは自分が個人であると思いたいでしょう。しかし、自我(エゴ)は個人的なものではありません。それは、人間として生を受けるときに受け継がれたもので、過去のカルマにより違いが出てきます。

11.熱心に祈り続けることによって、献身やインスピレーションの度合いを深め、成長を促進することができます。

12.「神の恩寵」は万人に降り注いでいます。また、献身的な求道者は、過去の”聖者の恩寵”にあずかることができます。自我(エゴ)は強い威力を持つので、より高次元の霊的な存在の援助なくしては、自我(エゴ)は自力では自らを超越することができません。幸運なことに、かつて存在したあらゆる覚者とアバターの意識の力は地上に残っており、アクセスが可能です。瞑想によって、覚者の意識や教えに集中することで、そのエネルギーを吸収することができます。真に覚醒に至った聖人は、すべての求道者が無事にゴールに達することを願っています。一部のグループや特定のメンバーに限られてはいません。霊的な成長を求める一人の探究者が人類全体に影響を与えるように、教師の覚醒は求道者に恩恵を与えるのです。そのパワー、エネルギーは、あなたが求めれば手に入ります。そのための必須条件や義務はありません。

おん‐ちょう【恩×寵】 の解説
1 神や主君から受ける恵み。慈しみ。
2 キリスト教で、人類に対する神の恵み。

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【Q:どうして霊的な探究に苦労はつきものなのでしょうか?】

自我(エゴ)は何でも概念化するという習慣があります。自我(エゴ)を解体するためには、まずその実態をつかむ必要があります。自我(エゴ)を持っていることに対しては、なんら罪悪感を持つ必要はありません。そのために、まずは自我(エゴ)の起源を探ることが有効でしょう。

意識の進化という点で、人間は非常に困難な立場にいます。わたしたちは伝統的に、この地上にはじめて出現した生命は、”泥”から生まれたごく原始的な有機体であったとイメージしています。生命発祥の起源までたどれば、有機体は生存のためにさまざまな挑戦を突きつけられたと察することができます。自我(エゴ)の基本的な動機や機能は、実は非常に単純明確です。それは、動物の生態を見ても明らかです。

人間の生命も、あらゆる動物的な生存戦略を内在しています。縄張り意識、異種間の競争、集団優位性、狩猟、敵の殺戮、求愛行為、子の養育と保護、同胞間の抗争、威嚇、支配などです。それらに加え、攻撃や危険に対する怖れもありますし、群れや集団からの追放の怖れもあります。こうした動物的な習慣は、本能と呼ばれる、生理的、感情的反応の中に深く根付いています。

そして、数千年以上の時を経て、本能は洗練され、社会や両親からのしつけや教育によって、行動パターンとして定着していきました。この行動パターンは、個人にとどまらず、多分に社会の行動様式として強化され、政治的、国家的、司法的な立ち位置および価値観として形式化されました。知性は生存のための重要なツールとなり、それが発展するにしたがって、わたしたちに内在する動物的なプログラムのすべてを巧妙に書き換えていきました。意識自体は、そもそも何もプログラムを持たないまっさらな状態です。あらゆるプログラムは、意識というハードウェアにインプットされたソフトウェアのようなものです。

しかしいくら知的になったとはいえ、生存パターンの基本構造が動物的であることは今も変わりありません。今日の教育でさえも、生存と成功のために行われています。つまり、自我(エゴ)の生得的[生まれつき]な動機は、生存と獲得であり、どちらも怖れを基盤にしています。

人体のメカニズムも、生得的[生まれつき]に苦痛か快楽かでしか反応しない脳の仕組みや神経科学によって統御されています。この自己作動型の脳の報酬系は、回避しなければならないもうひとつの罠です。人間の知恵は、この報酬系を利用して、人工の報酬/快楽物質を発明しました。たとえば、脳を脆弱にし、再プログラミングしやすい状態にする麻薬類などがそうです。脳は元来中毒に弱いという遺伝傾向があり、それまでの人生の目的がすべて影をひそめ、ほかのものに入れ替えられてしまうのです。

ぜい‐じゃく【×脆弱】 の解説
[名・形動]もろくて弱いこと。また、そのさま。「―な地盤」「―な神経」

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さらに悪いことに、こうしたふるまいやプログラミングされた行動のすべては、それぞれのレベルで人類全体のエネルギーフィールドにエネルギーを発信しています。これらは通常の意識ではアクセスすることのできない影響の領域で強化されていきます。そして、そのプログラムを支持するようなメディアやあらゆる人間のコミュニケーション手段を通じてさらに強化され、社会の承認や不承認を問うことになります。

ここで自我(エゴ)の生得的[生まれつき]起源を述べたのは、わたしたちがそれを作り上げたというよりは、むしろそれを持って生まれたということを明確にするためです。自分自身も含め、誰も好んで自我(エゴ)を作り出したわけではないとわかれば、その罪悪感から解放され、自分自身や他者に対してもっと思いやりを持つことができます。人間の状態は、主としてカルマ[=無意識]的に”与えられた”ものです。それを知れば、非難することもなくあるがままに、思いやりをもって受け入れることができます。そして、それによいも悪いもないことがわかります。人類は、感情的な本能とそれを相殺する霊的な目覚めという力との間の、緊張の領域に生きているのです(すなわち、動物と天使の葛藤)。

【Q:自我(エゴ)が生物学的起源から生じ、遺伝子にも浸透し、社会もそれを強化し、根強くプログラミングされているならば、果たしてそこから抜け出すことができるのでしょうか?】

A:自我(エゴ)を超越することは可能です。大事なのは、自我(エゴ)の習性ではなく、それと”わたし”を同一視してしまうことが問題ということです。

わたしたちは自我(エゴ)を”それ”として受け継ぎました。そして、実際に”それ”は非個人的なものです。あなたがそれを自分だと思い、同一化したときにはじめて問題が生じます”それ”という自我(エゴ)の構造は、それほどユニークでも特徴的なものでもありません。多少のカルマの違いがあるだけで、比較的誰でも似たような”それ”を持っているのです。本当に人によって違いが出てくるのは、そのプログラムにどこまで隷属的に従っているかの程度です。つまり、自我(エゴ)の大小は、どこまで当人がそれと同一化しているかによります。自我(エゴ)は本来何のパワー(ポジティブエネルギー)も持っていません。あなたが霊的に成長するにしたがって、自我(エゴ)のプログラムの影響を減少させるパワー(ポジティブエネルギー)が劇的に増加していきます。これが「意識のスケール」の本当の意味です。

れい‐ぞく【隷属】 の解説[名](スル)
1 他の支配を受けて、その言いなりになること。隷従。「本国に―する植民地」
2 てした。配下。部下。

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自我(エゴ)のプログラムにすっかりはまっているとき、気づきや洞察なくしては、自分自身を助けることはできません。そういう人を見るとわたしたちは、あの人は欲、あるいは憎しみ、怖れ、中毒、プライドによって”動かされている”と言います。こういうときに仮説や道徳の立ち位置を持ち出して、”あの人はこうすべきだ”と指摘するのは誤りです。実際にそれは、まったくの筋違いです。無意識的に行動するというのは、ただその言葉どおりで、”罪”というのは意識の進化の限界を表しているにすぎません。この限界のことを、ブッダもイエスも”無知”と呼びました。意識の進化がグラデーションで表されるように、ある人たちは他の人たちよりも道の先にいます。この単純な事実がわかれば、赦しと思いやりが、怒りや怖れ、憎しみ、非難に取って代わります。わたしたちは自分自身を赦し、受け入れると、自然に他者を赦すことができるのです。

【Q:限界を受け入れることは、倫理観の欠如や醜行などの罪を招くのではないのでしょうか?】

A:赦すことと思いやりを持つことは、是認することではありません。

ぜ‐にん【是認】 の解説
[名](スル)人の行為や思想などを、よいと認めること。「相手の態度を―する」⇔否認。

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200以下のエネルギーフィールドにいる人たちは、毎日が絶え間ない苦痛にさらされています。クリスチャンの伝統では、罪人たちのために祈ることを教えられます。また、非統合的でネガティブなもの(”悪”)と対決するのではなく、回避し、離れるように忠告します。”罪人”は、霊的な成長が原始的な段階にとどまっている、不運な人と見ることができます。


長いので、今回はここまでにします。読んでいただいた方は、さすが天才111です。(さすが天才を、数霊/かずたまで数字にすると111です。)


もう一度復習のために

自分自身も含め、誰も好んで自我(エゴ)を作り出したわけではないとわかれば、その罪悪感から解放され、自分自身や他者に対してもっと思いやりを持つことができます。

無知という言葉が出てきたので、ソクラテスの無知の知を調べてみました。

無知(むち)の知(ち)
自らの無知を自覚することが真の認識に至る道であるとする、ソクラテスの真理探究への基本になる考え方。

コトバンク

人間は忘れる生き物なので、繰り返し繰り返し、動物脳(本能)=自我(エゴ)=考える心と同一化しないように、意識レベル540の喜び156で思う存分生きていきましょう。

数霊/かずたまで、喜び156。さすが天才111。なるほど153。そういうこと47。ありがとう117。

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