「名言との対話」12月17日。シモン・ボリバル「革命の種子を播こうとする者は、大海を耕す破目になる」
シモン・ボリバル (1783年7月24日 - 1830年12月17日)は、南米大陸のアンデス5ヵ国をスペインから独立に導き、統一した大コロンビア共和国を打ちたてようとした革命家、軍人、政治家、思想家である。
バスク人の家系のベネズエラの名家出身。修学時にドイツのフンボルトと会う。ナポレオンに仕えたが、祖国ベネズエラの独立のために帰国し、コロンビア・ベネズエラ・エクアドルを独立に導き、大コロンビア共和国を建設、初代大統領となった。また、ペルー・ボリビアの独立を完成させた。ラテンアメリカをスペインから解放したことから「ラテンアメリカ解放者」とされた。
ボリバルの名前のついたものは実に多い。ボリビアの国名はベネズエラ・ボリバル共和国。空港の名前。各国の州・都市・街区・大学には名前を冠している。誕生日の7月24日はベネズエラの祝日、通貨単位はボリバル。初の人工衛星はの名、ボリバル宇宙活動庁。、、、、、、
ボリバルの名言は多い。自分なりにボリバルの一生をひとつのストーリーにしてみた。
私は困難を恐れない。大いなる事業への情熱に燃えているからだ。
団結せよ! されば我らは無敵となる!
すべての者は団結という計り知れない利益のために働くべきだ。
政府を形成するのは原則ではなく人間である。
最大の背信は、忘恩である。
私は自由と栄光を求めてきて、両方を手に入れた。だから、もうこれ以上の望みはない。
独裁か無政府状態しかないのではないだろうか。
私の最後の息は天にコロンビアの降伏を願うことになろう。
我々が幸福になることは永遠にないだろう。
私の最後の願いは祖国の幸福にある。
革命家らしく、現実の中で鍛えられたボリバルには名言が多い。その中で秀逸なのは「革命の種子を播こうとする者は、大海を耕す破目になる」だろう。耕しても耕しても、種子は根づかない。種子は大きな海に漂ってしまう。「歴史上最大の馬鹿者3人は、イエス・キリストとドン・キホーテと私」とボリバルが語っているように、革命家は一生をかけて大海を耕すという無謀で崇高な行為を続けることになる。自身をイエスだけでなく、ドン・キホーテになぞらえているのが面白い。「ラテンアメリア独立の父」と呼ばれた大革命家、世界を変えようとした偉人の、希望と絶望の入り混じった、名言だ。
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