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9月6日。黒澤明「難所でひるんだらお終いだ。その難所で耐え、喰らいついて耐える。この努力が天才と凡才を分ける」
黒澤 明(くろさわ あきら、新字体:黒沢、1910年(明治43年)3月23日 - 1998年(平成10年)9月6日)は、日本の映画監督、脚本家である。
33歳のデビュー作品『姿三四郎』から始まって、52歳までほぼ毎年話題作品を発表し続けた。『羅生門』『生きる』『七人の侍』『隠し砦の三悪人』『天国と地獄』などが記憶にある。55歳からは、5年に一本というペースになり、『どですかでん』『デルス・ウザーラ』『影武者』『乱』『八月の狂詩曲』『まあだだよ』など優れた作品を発表する。ジョージルーカス、スピルバーグなども触発され、畏敬の念を持っていた。黒澤明は、世界のクロサワになった。
以下、黒澤語録。
・ドストエフスキーと同時に芭蕉や蕪村が好きなんです。
・どうして人間ってもっと仲良く暮らせないかということ、もっと善意にみちてやれないかということだけです。
・一週間でも二週間でも、出来れば一生、見た人に影響を与えるような、そういうものを僕は作りたいと思ってきた。
・要はどれだけインプットしているか、それがオリジナリティとして出て来るかが天才と凡才の違いなんだ。
・足元を見て、コツコツ歩いていく。
・僕は、戦いに破れることを活力源にして次々と戦いを挑んでいる第一線の司令官。
・お金を残すより、いい作品を残す。
・原子力に関しては少し生意気すぎるんだよ。自分の手ではどうにもならないものに手をつけちゃったっていうところに、この大きな悲劇がある。
・間違えたらおしまいだというのに、絶対間違いはないなんて言える奴は気違いだ。
・新しい時代は新しい人間の創造を求めている。我々は新しい時代の新しい課題を解決すべき、新しい人間として自己を形成しなければならない。
・目をそらすのがペシミズムであって、現実を直視するのは積極的な態度なんだよね。
・これ以上は働けないと言うだけ働いて、やるだけのことをやったら、少しゆっくりしたいなと言う心境で、死ねると思うんですよね。
・本来、葬式は目出度いもんだよ。よく生きて、よく働いて、ご苦労さんと言われて死ぬのは目出度い。
天才クロサワの天才論は傾聴に値する。撮影中は主人公に憑依してしまう。そして命を削って作品を完成させると、毎回病院へ直行し、抜け殻となって、倒れ込むのが通例だった。難所でひるまず、耐え抜いて、その難所を越えた人のみが天才と呼ばれる資格がある。映画監督という仕事は毎回必ず違う姿の難所が襲う。その難所を避けずに切り抜け続けた黒澤明は本当の天才となった。改めて、黒澤作品をすべて観て、この天才の仕事を堪能したい。
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