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6月24日。 別所毅彦「やろう、やれる、やるぞ」

別所 毅彦(べっしょ たけひこ、1922年10月1日 - 1999年6月24日)は、兵庫県淡路市出身のプロ野球選手(投手)・コーチ・監督、解説者・評論家。

17年間の生涯記録は、310勝178敗。防御率2.18。最多勝利33勝。シーズン最多完投47。2回の最優秀選手。沢村賞2回。スタルヒンを抜いた310勝は金田正一の400勝次ぐ史上5位である。

1955年にスタルヒンが300勝を達成した。2人がベースボール・マガジンで対談したとき、「別所、これから300勝を達成するとしたら、あとはお前しかいないんだよ」と言われ、当時271勝の別所は達成の約束をする。しかし300勝の壁があった。あと一勝がなかなかできない別所は、東西の哲学書、宗教書を読むようになった。

現役引退後は、巨人、大洋のヘッドコーチを経て、サンケイの監督を引き受けている。別所毅彦の監督のための10のポイントがある。「大勝負に勝つ」「愛の中の厳しさ」「機を見るに敏なれ」「大事なことだけ聞け」「コーチ教育をしっかり」「邪心を持つな」「信じ合い助け合う」「部下の心をつかめ」「名誉や地位にしっぽを振るな」「チームのために真(まこと)を尽くす」。このようなテーマで松下電器、松下電工などで1989年現在で240回の講演をしている。私も温和で微笑を絶やさぬ別所の野球解説を楽しんだ。

別所毅彦は「やろう、やれる、やるぞ」の単純な反復で、目標を一つ一つ乗り越えてきた。管理者の立場では、部下を伸ばすために「壁」を設定してやることが仕事だと知る。目標という大きな壁を設定し、苦労で自信をつけさせ、その自負で高い目標に挑戦させるのである。野球の世界で得た哲学は、経済、経営、そして職業、人生でも同じである。一芸を極めるとはこういうことだろう。


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