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「名言との対話」3月31日。山本圭「ぼくとは3つしか違わないけど」
山本 圭(やまもと けい、1940年〈昭和15年〉7月1日 - 2022年〈令和4年〉3月31日)は、日本の俳優、声優。
大阪市出身。成蹊大学中退後、俳優座養成所第12期となる。1962年、山本薩夫監督の『乳房を抱く娘たち』でデビュー。
1966年、テレビドラマ『若者たち』の三男役で人気が出る。映画化され同じ役をつとめ、毎日映画コンクール助演男優賞を受賞。
舞台俳優としてはシェークスピア作品の多く出演している。
派手さはないが、知的な風貌で、内面に強さを秘めた役柄が似合う俳優だった。
山本圭の映画デビュー作品の監督である山本薩夫は、父方の叔父である。薩夫監督はこの甥を起用している。
3つ年上の兄・學は、先日もラジオで朗読を聴いたようにまだ現役だが、テレビと舞台で存在感のある怪優として名脇役でもあった。3つ年下の亘も舞台とテレビで活躍している。
この3兄弟が俳優としての道を歩んだのは、叔父の薩夫監督の影響が大きいようだ。薩夫監督は自分の作品に3兄弟を使っている。薩夫の息子の山本駿、山本洋も映画監督である。
山本薩夫は、社会の矛盾を突く社会派の監督として多くの作品をつくっている。『戦争と人間』三部作、『華麗なる一族』、『金環蝕』など話題作が多い。体制告発でありながら娯楽性も高い手腕を持っていた。
學・圭ともに、実力派の脇役、バイ・プレイヤーという評価があるのも面白い。圭はテレビドラマ『若者たち』、『やすらぎの郷』、映画の『戦争と人間』でいい演技が印象に残る。
「主役級の脇役」との評価のある弟・圭が亡くなった時、兄・學は「私など足元にも及ばない名優でした」と惜しんでいる。
「ぼくとは3つしか違わないけど」は、作品の中で山本圭がいう台詞である。山本兄弟と同じだと思い、記すことにした。
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