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6月26日。辰巳渚「『捨てる!』技術」

辰巳 渚 ( 1965年11月27日 ー2018年6月26日)は、文筆家、考現学者 。

東京都立立川高等学校、お茶の水女子大学文教育学部地理学科を卒業後、パルコに入社。マーケティング雑誌『月刊アクロス』の編集者および記者となる、その後筑摩書房の編集者を経て1993年にフリーとなる。

2000年に発表した『「捨てる!」技術』(宝島社新書)は、ベストセラーとなった。2009年から、「家事(暮らしかた)は生きること」という考えのもと生まれた「家事塾」を主宰。生活哲学学会の代表理事も務めた。他の著書に『「暮らす!」技術』、『子どもを伸ばすお片づけ』など。

2017年10月27日の「LIFESTYLE おとなスタイル」では、 「10坪一戸建て賃貸の家。辰巳渚さんの小さな暮らしの工夫拝見!」というタイトルで、特集されている。そのインタビューの最後には、「二輪の免許を取り、リビングにはバイクが仲間入り。目下の懸案は、息子が独立してあいた2階の部屋の活用法だそう。辰巳さんの小さな家からは、あふれるほどのアイデアが日々生まれ続けています」とある。そのわずか1年足らずで、軽井沢で夫とのツーリング中に交通事故で死亡。享年52。

新装・増補版『捨てる!技術』を読んだ。以下、参考になったところ。捨てようという目。本と洋服。とりあえずは禁句。ここに置いていいの? 3年使わないものはいらないもの。あなたが死ねばみんなゴミ。使わないものは持たない。モノは収納スペースいっぱいまで増える。秩序は不要。目についた時が捨て時。捨てて困るものはほとんどない。一定量・一定期間・新品と置き換え。

辰巳は「捨てる」ことにも技術が必要だということを教えた。技術とは、誰もが一定の訓練をすることで一定のレベルに達するものをいう。「捨てる」と「技術」という無関係のようにみえるものを組み合わせたところが非凡な発想だった。半年で100万部を突破するベストセラーとなった『「捨てる!」技術』は、その後、この路線の延長線上に「断捨離」などのブームを起こし、世の中を変えた。




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