12月12日 小津安二郎「俺は豆腐屋だ。がんもどきや油揚げは創るが、西洋料理はつくらないよ」

小津安二郎(1903年12月12日 - 1963年12月12日)は、日本の映画監督・脚本家。「小津調」と称される独特の映像世界で優れた作品を次々に生み出し、世界的にも高い評価を得ている。「小津組」と呼ばれる固定されたスタッフやキャストで映画を作り続けたが、代表作にあげられる『東京物語』をはじめ、女優の原節子と組んだ作品群が特に高く評価されている。満60歳の誕生日に死去している。

この人は図案、色彩、文字なども描ける総合芸術家だった。浮世絵を130枚所有しており、小津映画は浮世絵は似ている。ローポジションで撮影した。

「日本的なものが、大きなことを言えば一番世界的に通用するもんなんだよ」

「安物を粗末に使うな。良いものを大事に使え」

「黒沢明は考える人、木下恵介は感じる人、小津は見る人ではないか」

「なんでもないことは流行に従う。重大なことは道徳に従う。芸術のことは自分に従う」

同時代の巨匠・黒沢明が「ビフテキの上にバターを塗って、その上に蒲焼きを載せるような」西洋料理を越えたご馳走の作品をつくろうとしたのと対照的だ。同じテーマ、同じスタッフ、同じキャストで優れた映画作品を撮っていった。そのしみじみとした味わいの作品は世界も認め、没後は評価が高まり、現在では溝口健二、黒澤明と並んで最も国際的に支持される日本の映画監督になっている。この自称・豆腐屋は世界に通用する名豆腐屋になった。

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