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「名言との対話」12月15日。生方恵一「生放送だよ 人生は」

生方 恵一(うぶかた けいいち、1933年3月25日 - 2014年12月15日)は、日本のアナウンサー。

群馬県前橋生まれ。早稲田大学を卒業後、NHKにアナウンサーとして入局。主として芸能番組を担当した。温かい人柄のにじむ軽妙な司会で人気があった。NHK紅白歌合戦の総合司会もつとめ、「昼のプレゼント」「のど自慢素人演芸会」「NHK歌謡ホール」などでも活躍したから、この人の姿かたちはよく知っている。

『生放送だよ 人生は』(双葉文庫)を読んだ。

「歌謡ホール」は、毎回出演歌手の中から1人「座長」を指名し、座長を中心として、毎回異なるテーマに沿った曲を、メドレーや芝居形式等の様々な形式で紹介していくという内容だ。毎回の座長を「サブちゃん」「チータ」「お千代さん」「若さま」「モリモリカップル」「あきちゃん」「サッちゃん」「さゆりママ」「タカシ苦君」「御大」と呼ぶほど親しくなっている。因みに、北島三郎、水前寺清子、島倉千代子、五木ひろし、森進一・森昌子、八代亜紀、小林幸子、石川さゆり、細川たかし、村田英雄である。こういう風に呼べるのはやはり人柄だろう。

藤島恒夫、芦野宏、雪村いずみ、五月みどり、工藤静香、八代亜紀らは絵を描く歌手だった、ときどき自分のことを「オレ」という青江三奈、ズロースの女王・淡谷のり子、などエピソードが満載だ。シモネタも多い。

1984年の紅白での「ミソラ事件」が話題になった。トリで歌った都はるみを「ミソラ」と間違えた事件だ。その影響かどうかわからないが、1985年に退職しフリーに転身する。フリー転身後は日本テレビなどで仕事をしている。

生方めぐみの名での作詞も5つある。「あなたのふるさと」「雨があがって「お父さんの思い出」「おやじのロック」「恋のひと言」。

「形のうえでは、放送する側にいるのですが、気持ちのうえではいつも視聴者の側にいたいと思っていました」と司会の心構えを語っている生方は、消しゴムの効かない生放送は人生そのものだとする。そして逆に人生そのものが長い生放送なのだと述懐している。今回は生方恵一の名言は書物のタイトル「生放送だよ 人生は」を選んでみた。名アナウンサーも何人かこのブログで取り上げているが、彼らの活躍と時代がダブって見える点は共通している。


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