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8月7日。ジェラルド・ワインバーグ「一見どう見えようとも、それはつねに人の問題である」

ジェラルド(ジェリー)・ワインバーグ(1933年10月27日-2018年8月7日) は、アメリカ合衆国の作家、心理学教師、そしてソフトウェア開発の人類学者。

有名な著作、『プログラミングの心理学』『一般システム思考入門』の他多くが、ソフトウェア開発・プログラミング・コンピュータ科学の名著とされている。IBMで活躍したワインバーグの著作は、人を魅了する文体とユーモアにあふれた警句で知られている。以下は、膨大な警句から私のアンテナに引っかかったもの。

一見どう見えようとも、それはつねに人の問題である。

ちょっと見たところと違って人々は、くれといったものを出してやるまでは何がほしかったかを知らぬものである。

あとから調べてみれば、本当に問題を解いてほしかった人はそんなにいないものだ。

誰の手柄になるかを気にしていたら、何も達成できない。

第一番の問題を取り除くと、第二番が昇進する。

ある方向に動けば、別の方向についてコストが発生する。

すべての病気の九〇パーセントまでは自然になおる――医師による手当てなどまったくなしに。みずから治癒できるはずのシステムは、穏やかに扱おう。

料金を十分受け取って、彼らがあなたがいったことを確かに実行するように仕向けなさい。コンサルタント業において一番大切な業務は、料金を適正に設定することだ。

ものごとがそうなっているのは、そうなったからだ。

簡単な調査にとどめ、くわしくなりすぎないよう注意。われわれはコンサルタントであって検事ではない。理解のために調査しよう。批判のために調査するのはやめよう。現状のうちからよい点を見つけ出し、それに言及しよう。

依頼主はつねに自分たちの問題の解きかたを知っている。そしてその解答を、最初の五分間の間に口にする。

惨事はあり得ないという考えは、しばしば考えられない惨事を引き起こす。

新しいものは決してうまく働かない。

コンサルタントは二つの状態のどちらかにある。一つはI状態(ひまな状態)、もう一つはB状態(忙しい状態)である。

時間の少なくとも四分の一は何もしないで過ごそう。

信頼を勝ち得るのには何年もかかるが、失うのは一瞬だ。

問題解決型リーダーとして成功するためには、人々が人間であることをつねに前面に出しておかなければならない。

エラーを処理する最良の方法は、まず第一にエラーを作りこまないようにすることである。

よく調整されたシステムの管理者は、必ずしも髪振り乱して働いているように見えない。

悪い兵士というのはいない、ただ悪い将校がいるだけである。

悪いプログラマというのはいない、ただ故障のダイナミックスを理解しない管理者がいるだけである。

多忙なマネージャーすなわち悪いマネージメントだ。

何かを学びたかったら、全部を学ぼうとしてはいけない。

やるべきでないことは、いっさいやるべきではない。以上。

合理的であるな。妥当であれ。

欲深いやつは信用するな。特に自分の中のやつは。

何でも知っているつもりの人間ほどだましやすいものはない。

絶対にそこにはないと思われているものは、たぶんそこにある。

新しく学ぶことがなくなったら、次へ移るときだ。

サービスがよすぎると、評判が聞こえてこないため、提供側がサービスを取りやめることがある。

行動に挫折したら、情報を収集せよ。情報収集に挫折したら、眠れ。

独身でいたかったら、完璧な相手を探せ。

十分に発達した技術は、魔法と区別がつかない。

すぐれたソフトウェア開発者、人間の心理に精通した有名なコンサルタントという顔を持つワインバーグの語る真実には脱帽するほかはない。すべては人の問題である。それは古今東西で通用する真理だ。

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