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「名言との対話」4月8日。露口茂「芝居はふつう目でやると言われているが、口もとでやるもの」

露口 茂(つゆぐち しげる、1932年(昭和7年)4月8日 - )は、俳優。

東京生まれ。戦時中、両親の故郷である愛媛県に疎開した。県立松山東高校から愛媛大学に進むが2年で中退。1955年俳優座養成所に7期生(田中邦衛、山本学と同期)として入り1958年卒業。劇団新人会を経て1960年、劇団俳優小劇場の創立に小山田宗徳らと参加、1971年に解散してフリーとなる。

山田洋次監督の『霧の旗』、今村昌平監督作品、日活映画などやテレビドラマで、悪役、犯人役、好青年まで幅広く演じる、個性派の性格俳優として売れっ子になった

「太陽にほえろ」第1話から第691話まで、名刑事「山さん」役で一話も休むことなく、足掛け12年も続けた。「太陽にほえろ」は14年間718回続いた人気番組で、私も見ていた。露口茂が演じた刑事「山さん」は、惜しまれながら殉職することになった。「僕は一つの事に時間をかけてコツコツやるのが好き「みたいですね。だから、『太陽に・・・』も諦めずにやり続けてきたんでしょうね」と語っている。

49話「そのとき時計は止まった」では、「なんとなく虫が好かん奴はたいていの場合、どこか自分にそっくりなんだ。だから、俺たちに反発しているあの娘が隠し事をしているならば、それを打ち明ける相手もこの俺しかいない!」という名リフを迫真の演技とともにしゃべっている。

『太陽にほえろ!』を終えた時点で、挑戦したい役として、「適当にカッコ悪くて、ズッコケていて、一生懸命やればやるほど何かおかしくて、どっかほろ苦い。そういう人間をやりたいですね」と抱負を語っている。以降は2時間ドラマの主演やスペシャルドラマなどに多数出演したので、その渋い演技はよく知られている。

「芝居はふつう目でやると言われているが、口もとでやるもの」と露口茂は言ったそうで、それを確かめてみた。向田邦子原作「阿修羅のごとく」、NHK劇場「三十六人の乗客」、時代劇の「文五捕物絵図」「鞍馬天狗」などをみてみた。確かに口もともいいが、目の表情もいいと思った。露口茂は「いい役者」である。

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