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ツェッペリンにおだやかな曲なんてほとんどない

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Led Zeppelin - calm songs

レッド・ツェッペリンは音楽ファン人生の最初だった10代なかばに出会って好きになったバンド。あのころトンがってイキっていたぼくは音楽でもやっぱりハードでエッジの効いたものが好きでした。ツェッペリンを好きになった一因もそれ。

歳とってもそうしたロックが好きだという趣味が変わらずそのままずっと続いているファンもかなり多いので、おだやかで平和なものを中心に愛聴するように傾向が変わったぼくはどっちかというとマイノリティなのかもしれません。

もちろんそのぉ〜、ハード・ロックにまでおだやかさを求められるものならそうしたいと思ってしまうぼくの考えが根本的に筋違いなわけですけども、もともとボスのジミー・ペイジはマイルドでフォーキーな嗜好をもあわせ持っていた音楽家ではありました。

ヤードバーズ解散後、次の方向性を模索していた際、ロバート・プラントの声とジョン・ボーナムのドラミングを耳にして、これだ!ハード・ロック路線で行こう!となったわけであって、そう、この二名こそツェッペリンのイコン・ヴォイスみたいなもんでしたね。

ともあれそんななかから、これはまだ比較的おだやかで静かっぽい感じかもとちょっとは思える曲を集めて一個のプレイリストにしておいたのがいちばん上のリンク。だから「コミュニケイション・ブレイクダウン」も「胸いっぱいの愛を」を「ハートブレイカー」も「移民の歌」も「ロックンロール」もありません。

ツェッペリンを聴くロック・ファンのみなさんに、ぼくもかつてはこのバンドのすべてが大好きだったけど最近はこんな感じを好むようになってきたよっていうのを、このバンドの音楽でもって多少は理解していただけるかと思います。

といってもですね、やっぱりツェッペリンだけあって、出だしから前半はゆっくりおだやかに徐行していても、途中から終盤にかけて激しく派手で重たい感じに展開することが多いです。きょうのセレクションもほとんどがそう。そんなものまで外していたらほぼなにも残らないバンドですから。

個人的には特にジョン・ボーナムのドラミングがやかましく感じます。おだやかムードをすべてぶち壊しにしてくれていて、これは決して悪口とか批判じゃないのですが、曲が、特に後半、ドラマティックに展開する最大のキー・マンに違いありません。ヘヴィ。でも最近はもっと軽いのが好きだなぁ。

多くのロック・ミュージックは(淡々としているより)ドラマティックに展開したほうがいいし、それでこそ聴き手のみんなに賞賛されるっていうわけで、ツェッペリンも同傾向のバンドでした。ってかほとんどのロックはそうでしょ。

(written 2023.4.9)

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