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しんどいとき助けになる音楽(55)〜 ルー・ドナルドスン

(2 min read)

Lou Donaldson / Alligator Bogaloo

ルー・ドナルドスンの『アリゲイター・ブーガルー』(1967)は “Boogaloo” じゃなくて “Bogaloo” なんですね。たったいま気づいたような気がします。長年勘違いしていたかも。どっちのつづりもあるってことなんでしょうか。

ともあれ、このアルバムは大好物。やっぱり幕開けのタイトル・ナンバーですよね。カッコいい。特にこのリズム。まさしくブーガルーとのことばにピッタリで、ルーってビ・バップ時代から活動しているミュージシャンなんですけど、ちゃんと時代に対応しています。

1960年代後半のジャズ・シーン in the USA って、こうしたジャズ・ロックっぽいものとか、ソウル、ファンクなどと合体し、新しい時代の音楽を生み出そうとする動きが顕著でした。

本作もそうした流れのなかにある傑作。オルガン・トリオを伴奏に据えるという点からしてもソウル・ジャズ的ですし、ラテンなファンキー・フィールも濃厚で、またレア・グルーヴ的な聴きかたもできるっていう。

リー・モーガンなんかも同じようなことを60年代にやっていたし、主にブルー・ノート・レコーズを舞台にラテンなブーガルー・ジャズ、ソウル・ジャズ的な動きがはっきりありました。

そういうのって、いままた復権しつつあるっていうか、ふたたびよく聴かれるようになってきているし、流れとして現在のクロス・ジャンルなコンテンポラリー・ジャズの祖先だという考えかたもできると思います。

(written 2023.11.19)

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