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ぼくのヴィンテージ・ジャズ愛 〜 The Teddy Wilson expanded

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The Teddy Wilson expanded

かつてCBSソニーから発売されていたLP二枚組『ザ・テディ・ウィルソン』をもとに自作した2018年7月末のSpotifyプレイリスト『The Teddy Wilson expanded』がそこそこ好評だというのを実感しています。この手の1930年代ジャズとしては異例の10個ライクがついていますから。

CBSソニー盤の二枚組レコード『ザ・テディ・ウィルソン』(何年発売だっけ?)とその収録全33トラック32曲にかんしては、以下の過去記事をごらんください。すべて書いてあります。

なぜ自作プレイリストかって、そりゃLP『ザ・テディ・ウィルソン』は日本でしか発売されず、その後は一度もCDリイシューされていないし配信なんかにもちろんないんですよ。だけど二枚組のソースになっていたSP音源じたいはサブスクにあるからっていうんで、一曲一曲ひろっていってつくりました。

そうしたいほど1930年代スモール・コンボ編成のスウィング・ジャズが大好きで大好きでたまらなく、そのなかでも『ザ・テディ・ウィルソン』こそ最愛好だったというか、そもそもぼくがヴィンテージ・ジャズ愛をいだくようになった大きなきっかけがこのレコードでした。

いまではもうすっかりサブスク生活が板についているので、なんとかそっちでも同じのが聴けたらいいな〜っていう、そういう個人的な動機で作成し公開したら思いのほか好評で、『ザ・テディ・ウィルソン』なんていまだ忘れられないのは自分だけなんじゃないかと感じていたところ、あんがいそうでもなかった。うれしい。

それをベースにして個人の趣味で『拡大版』に追加したのはビリー・ホリデイの五曲。いずれもビリーのアルバムに収録されているがため『ザ・テディ・ウィルソン』には選出されなかったんですが、もとのセッションも当時のSPレコードもテディ・ウィルスン名義の同一ですからね。ビリーの歌がことさらいいものだけ選って分けたという事情でしかないので。

それらだってビリーのヴォーカルはほかのもの同様1コーラスだけ、残りは楽器演奏で、そこが極上な逸品をみすみす除外する理由なんてぼくには見つかりませんでした。テディのピアノはもちろんベニー・グッドマン(cl)やレスター・ヤング(ts)など名演ぞろいですから。

こういうの、大学生のころから好きだった音楽ですが、ここのところ熱が再燃しているのはあきらかに近年のレトロ・ジャジーなポップス大流行の波にぼくも完全に乗っているからです。そうした最近の歌手たちはみんな1920〜40年代スタイルのクラシカルなジャズに範をとっていますからね。

そういった新作音楽をどんどん聴いているうち、(ぼくのなかで)元祖的な存在だったともいえる『ザ・テディ・ウィルソン』みたいなアルバムのことも思い出すようになり、こっちは当時のレコーディングがそのまま生きているわけですからレトロというよりヴィンテージといったほうが正確なんですが、愛好心情としてはレトロな感覚もあるんです。

※ 『The Teddy Wilson expanded』、ディスコグラフィーは明日

(written 2022.12.4)


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