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バート・バカラックの新曲がとってもいい

(3 min read)

Burt Bacharach & Daniel Tashian / Bells of St. Augustine

92歳バート・バカラックが15年ぶりに新曲を届けてくれました。6月12日にリリースされた「ベルズ・オヴ・セント・オーガスティン」。これが甘くて切なくて、とってもいいんです。共作・共演のダニエル・タシアンはナッシュヴィルのシンガー・ソングライターみたいで、その声もいいけど、もうなんといってもバカラックのソング・ライティングがすばらしく、このコロナ禍の梅雨どきにとても気持ちのいい癒しとなってくれています。

「ベルズ・オヴ・セント・オーガスティン」は都会的で繊細されたジャジー ・ポップ。物憂げでありながら同時に明るい雰囲気もあります。物憂いフィーリングは、まさにバカラックお得意の官能美ということで、こういった彼の書くメロディにはなにかの秘密のチャームがあるなぁと前々からぼくは感じています。今回、曲づくりのどの程度にまでダニエル・タシアンがかかわったのかわからないんですけど、このメロディのセクシーさ、コード展開、転調の入りかたなど、まぎれもないバカラック節ですよね。

「ザ・ルック・オヴ・ラヴ」「イン・ザ・ダーケスト・プレイス」といった、うっとりするような恍惚の名曲の系譜に完璧に乗っていると思うバカラックの新曲「ベルズ・オヴ・セント・オーガスティン」ですけど、バカラックの名曲の数々は、いままでもいつだってぼくらの困難な時期に救いになってきたと思います。洗練されたそのバロック・メロディは他に比類するものがほとんどなく、ポピュラー・ミュージック界の文字通りのクラシックとして、21世紀でもひろく愛されています。

新曲「ベルズ・オヴ・セント・オーガスティン」は、来るべきニュー EP アルバムの先行リリースで、その EP『ブルー・アンブレラ』は7月31日に発売予定。五曲が収録される見込みで、いずれもバカラックとダニエル・タシアンとのコラボ・ワークだとのこと。ダニエルをヴォーカルに、バカラックをピアノにおき、ナッシュヴィルで現地のミュージシャンたちとともに録音されたその新作 EP、本当に楽しみですね。収録予定曲は以下のとおり。

1. Bells of St. Augustine
2. Whistling in the Dark
3. Blue Umbrella
4. Midnight Watch
5. We Go Way Back

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(written 2020.6.14)

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