しんどいとき助けになる音楽(57)〜 レイチェル&ヴィルリー
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Rachael & Vilray / I Love A Love Song!
2023年1月にレイチェル&ヴィルリーの新作『I Love A Love Song!』(2023)に出会ったときはうれしかったなあ。完璧にぼく好みのレトロなスウィング・ジャズ志向な音楽で、こういうのこそこたえられないぼくみたいな人間にはこれ以上ない内容でした。
音楽は基本的にヴィルリーのものだと思うんですが、歌うレイチェル・プライスのアダルトなセクシー・ヴォイスもすてき。生演奏のジャズ・オーケストラがバックをつとめているのもいいですね。
このアルバムこそ、レイヴェイとともにぼくのなかでのレトロ愛を決定的なものにした一作。いっとき、うん10年くらい前だったらば、こういうのが新作としてリリースされることなんて考えられなかったと思いますから、時代が変わったんですね。
要するに「ロック前」ってことがキーで、1930〜50年代前半までのジャズ・ポップ黄金時代へのまなざしってことです。プリ・ロックってことこそ近年のレトロ・ムーヴメントの基底にある志向。『I Love A Love Song!』だって、まるでティン・パン・アリーの曲をベニー・グッドマン楽団が演奏しているみたいですよ。
そう、そういう音楽こそ、ぼくは好きなんです。大学生のころから。
(written 2023.11.23)
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