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アシッド・ジャズなサウンドと現代的ビート感 〜 ストラータ

(2 min read)

Str4ta / Aspects

とにかく文句なしに心地いいビート。

ストラータと読むんでしょうか、Str4ta。ジャイルズ・ピータースンと、インコグニートのブルーイという二名によるプロジェクトで、そのファースト・アルバム『アスペクツ』(2021)は1980年代ふうなアシッド・ジャズ/ジャズ・ファンクな雰囲気満点で、ぼく好み。

特にこのビート感がもうたまらなく最高ですよ。ジャズ系のブリット・ファンク最盛期のあのサウンドがここによみがえっているという印象で、あのころ、ぼくもたくさんUK盤CD買いました。ソウル II ソウルとかUs3なんかにも連絡しているもので、それ系のファンにはこたえられない音楽でしょう。

ビートはどっちがつくっているんでしょうね、たぶんジャイルズかな、この1980年代ふうアシッド・ジャズなビート感が快感で、身をゆだねているとほんとうに心地いい。それに、このドラミング、だれが叩いているだとかはあまり関係なく、ジャイルズがつくったこのビート感が最高なんですよ。

ブルーイのほうは辣腕ギターリストでもあるということで、このアルバムでも随所にキレのいいカッティング・リズムを入れ込んでいます。サウンドの方向性はブルーイもかなり指示したでしょう。インコグニートのあの感じがここにはありますからね。アシッド・ジャズ的な要素にはブルーイもかなり貢献したかも。

しかしかつての、1980年代の、あのサウンドがここによみがえったというだけではない現代性がこの音楽にはあります。現代ロンドン・ジャズの重要人物モージズ・ボイドなんかもこのストラータが好きだというのからわかるように、クラブ・シーンで輝く、ノレる、踊れる要素満載なんですよね。そこにはヒップ・ホップを通過したからこその感覚が活きているように聴こえます。

この手のアシッド・ジャズなサウンドが好き、なつかしい、文句なしに好きだという向きにも推薦できるし、ビートだけでできているようなこの音楽はロー・ファイなど現代的ビート感に親近感をおぼえる(音楽感性的)新世代にもウケそうです。

(written 2021.8.28)

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