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どこまでも静謐でシルキーなヴォーカル・コーラス 〜 セージュ

(2 min read)

säje

セージュという読みでいいのかな、あるいはサージェ?かも、säje。なにかのプレイリストで一曲流れてきて、おっいいんじゃないと感じたジャズ・ヴォーカル・グループで、女性四人組。アルバム『säje』(2023)はデビュー作のようです。

オフィシャル・サイトにもあまりくわしい情報が載っていないんですが、まだグループとしてはキャリアがないからってことでしょうか。メンバー個人としては活動歴のあるシンガーもいる模様。アンブローズ・アキムシーレとかジェイコブ・コリアー、テリ・リン・キャリントンなど有名ミュージシャンが曲によっては参加しています。

しかし伴奏は必要最小限で、あくまでも四人のコーラス・ワークを前面に押し出した内容。伴奏まったくなしのア・カペラ・コーラスもあったりして、それでも不足ない充実で聴かせる実力の持ち主だということがわかります。

そのヴォーカル・コーラスはいままでジャズ界にあまりなかったような新しいスタイル。といっても音の重ねかたなんかは従来どおりのオーソドックスなものですが、派手さがゼロで、どこまでも静謐なムードなんですよね。にぎやかだったりぐいぐいスウィングしたり決してありません。

だから聴きながら足でビートをとるような種類の音楽じゃなくて、じっとすわってだまって静かに耳を傾けるようなものです。とっても洗練されていて都会的。コーラス・ワークでスキャットを展開するパートもありますが、器楽的なわざとらしさはまったくなし。歌、というものを大切にしたグループですね。

(written 2023.11.4)

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