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zpoolコマンドの新しいオプション

Oracle Solaris の ZFS の管理コマンドに新しいオプションが加わりました。小さな変更なのだけれども、役に立つ変更です。ちょっとマニュアルに書かれていないところもあるので、そんなこともあわせてご紹介。

zpool status -s all

zpool status  コマンドはプールの状態を示すコマンドです。-s オプションにall を指定するとすべての情報が表示されます。いままではデバッガを起動しないと見れなかった値も含まれていて、個人的にはありがたいです。

-bash-5.1# zpool status -s all data
    pool: data
      id: 283334358327718261
   state: ONLINE
    scan: scrub repaired 0 in 2s with 0 errors on Mon Feb 21 00:13:28 2022
  config:

        NAME      STATE      READ WRITE CKSUM AUNIT LSIZE PSIZE  SLOW RPAIR RSLVR ALLOC  FREE %FULL
        data      ONLINE        0     0     0     -     -     -     -     -     -  578M 19.3G   2.8
          c2t1d0  ONLINE        0     0     0   512   512   512     -     -     -  578M 19.3G   2.8READ: 該当デバイス(vdev) のリードエラーの数WRITE: vdev のライトエラーの数CHSUM: vdevのチェックサムエラーのかずAUNIT: allocation unitZFSが読み書きするときの単位)のサイズLSIZE: 論理サイズ(メモリ上のサイズ)PSIZE: 物理サイズ(ディスク上のサイズ、HDDならセクターサイズ)SLOW: 遅いディスクとして認識されているRPAIR: リペア中RSVRresilverALLOC: 割り当て済み(使用済み)領域FREE: 空き領域%FULL: 該当の vdev の利用率

表示する項目を選ぶ

さて、all が全部と言うことは、当然、選んで出力することもできます。例えば、「遅い」(slow)とみなされているディスクを出力するには以下のようになります。例では遅いディスクはありませんでしたので、出力は - で表示されます。

-bash-5.1# zpool status -s name,slow data
    pool: data
      id: 283334358327718261
   state: ONLINE
    scan: scrub repaired 0 in 2s with 0 errors on Mon Feb 21 00:13:28 2022
  config:

        NAME       SLOW
        data          -
          c2t1d0      -

  errors: No known data errors

表示されているラベルと、表示したい項目を指定するキーワードが必ずしも一致していないので、注意が必要です。

複数の項目を選んで表示したいときは、次のようにカンマで区切ってください。

-bash-5.1# zpool status -s name,rslvr,pctfull data
    pool: data
      id: 283334358327718261
   state: ONLINE
    scan: scrub repaired 0 in 2s with 0 errors on Mon Feb 21 00:13:28 2022
  config:

        NAME      RSLVR %FULL
        data          -   2.8
          c2t1d0      -   2.8

  errors: No known data errors

以上お役に立てると幸いです。

参考文献

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