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『ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突』

公開からしばらく経ってしまったが、昨日ようやく観に行く事が出来た。

※※※ネタバレがあるのでご注意ください※※※

ブレーザーは、ここ最近のウルトラマンでは最も個人的評価の高い作品。
それまではZだったが、緻密なストーリー構成、縦軸ストーリー無し、新規怪獣多し、客演などのノイズなしと新しさの中に原点回帰があり、オールドファンにも好まれる。そんな作品だったように感じる。

そのブレーザーの満を持しての劇場版。
公開から一週間が経っているので、残念ながら入場者特典は終了し、パンフレットも完売であったが、それが却って本作の人気を証明しているように感じる。

品切れが続いていたハイキューとゲ謎は在庫復活していた。

さて本編。
結論から言うと、『予想以上に面白かった!』
構成は「総集編」→「アバン」→「OP」→「本編」→「ED」と言うTV構成。
それでも、OPではサビ部分の怪獣にはゲバルガ以降の後期怪獣が追加されると言うアップデート版であり、EDは本放送時の切り絵型タイトルバックと名場面集と言う、これだけでもファンには感動ものであり、私も思わずテンションが上がってしまった。
制作陣の作品への愛情が感じられる。
何よりも、75分の尺の中で、最大限に怪獣を魅せてくれたと言う事には感謝しかない。
怪獣戦こそウルトラマンの華!と思っているならば、観て損はない。
単純に全てにおいて、ファンの心を掴み、楽しませることに全振りした作品だったと感じた。

本シナリオに関しては、主語がやや鬱陶しいものの、シンプルかつ上手くまとまっているので、流れに違和感はなく、すんなり頭に入ってくる。
ゲント隊長の奥さんの不審な行動やダムノー星人の真相はバレバレであるが、それ位が本筋に緩衝せず丁度良いのかと。
ただ、冒頭にズクガンとタガヌラーが大量発生するのは、地球在来種である彼らが、外部からの脅威を感じて暴れだしたと、ストーリー上の筋は通っているものの、正直蛇足感は否めない。
個人的には怪獣は二体いらない派で、それがボーナス的演出なら尚更である。同様に他ウルトラマンの客演も不要派である。
まぁ、完全に個人の好みだが。
「ゴジラー1.0」でも感じたが、その辺は変に捻らない方が、観たいもの・観せたいものに集中できて良い。
メイン怪獣のゴンギルガンは、定番の合体怪獣でありながら、モチーフを明確にせず、怪獣要素のごった煮の様なデザイン。
ユウキ少年を内部に取り込み、その情念を糧にするところは、新条アカネを取り込んだゼッガーを彷彿させる。

「地獄に還る時間だよ。」
降下しながらゴンギルガンに特殊弾を撃ち込むエミ隊員のシーンは最高にカッコ良かった。
完全に主役を食ってる。鳥肌モノ。

ゴンギルガン戦はかなりの尺を使った大立ち回り。
ここに重点を置いてくれるのは、ウルトラ怪獣好き冥利に尽きる。
・日本の公共電波までハックできるユウキ少年のハッキング能力凄すぎる問題。
・「ゴジラー1.0」で堀田元艦長を熱演した田中美央が、今度は小悪党をしっかり演じてくれてる。
・国会議事堂が丈夫過ぎる!
などなど重箱の隅つつきはあるが、それはそれで小ネタとして面白かった。

決着にはウルトラマン頼みではなく、人間側とのタッグ感がしっかり出ているところは非常に良かったと思う。
この演出の妙が、ブレーザー脚本並びに演出の真骨頂だろう。

最後はゲント隊長の自宅で焼肉打ち上げ。
奥様の第二子を隊員達の前で発表されるのは、なんだかなぁ…
と思うのは私の心が曇り過ぎているからか…

ゴンギルガンとズクガンはDXで出してくれよぁと言う声が聞こえてきそう。
私も同意だが。
ズクガン成体の発売がこのタイミングだったのも、映画を見れば納得か。

子供からファンまでしっかり楽しめる映画になっているので、観に行こうか?と思っている方は是非!!

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