大学受験科生に伝えたいこと③映像授業の指導効果を最大にするために

●「この危機にどう順応し,成果を出すか」が受験生に問われている。

大学受験科生に伝えたいこと①の元ネタのツイートが若干バズって,首都圏/近畿圏/中部の新大受生らしき方から半日でびっくりするほどフォローしていただきました。契約上,リプしたり,DMはできませんが,皆さんのためになる情報発信をしていきたいと考えています。

 さて,中部地区を含む多くの地域で第1講~第3講の映像代替が決まったわけですが,やはり生徒のみなさんの間でも校舎自習室が使えない,映像授業が不安だという声が多いようです。しかし,人生の中で不測の事態に直面することは幾度となくありますし,それを言い訳にせず,どう与えられた環境で成果を出すか,が問われているような気がします。どうもこの流れを見ていると,入試は予定通り実施されそうですしね。

 そこで,GW明けまでの家庭学習期間でみなさんの学習効果を最大限にする提案をいくつかしてみたいと思います。

●映像授業で成果を出すポイント1:「時間割通りの生活を」

 山本個人が一番恐れているのは,みなさんの生活リズムが堕落すること。予備校で授業があれば,(サボるということをしない限りは)基本1限に登校する=自然とまともな時間に起床するはずです。しかし,受講時間を指定されない映像授業では,「いつでも見れるから,朝もうちょい寝ててもいいか」とか「深夜,もうちょい夜ふかししてもいいか」という気の緩みを生み,予習→授業→復習の学習サイクルが確立できない状態で5月を迎えることです。これだけはなんとか避けたい。そこで提案があります。テキスト配布チュートリアルやテキスト郵送の場合でも「受講証」が届くはず。それに載っている時間割通りに映像授業を受講するようにしてみませんか。当然予復習もそのサイクルに併せて実施。そうすることで,「だらける自分」をある程度律することができる。起床も通常通り通塾する際に起きる時間に。そうすると通学時間往復の分だけ自分の勉強時間が生まれる
 意思が弱いと自覚がある生徒はそれこそリアルの浪人友達でもいいし,同志をみつけて,時間を決めてzoomなどに集合して相互監視(笑)をするとよい。ちなみにzoomは無料アカウントで40分まで滞在できるので,毎時限「周りがちゃんと勉強してるんだ」っていう意識が自分を駆り立ててくれる。ホントは校舎や講師がその管理をしてあげられればいいんだろうけど,決まりごととかの問題で難しい部分があるので…。
 要は「言い訳できない環境」を自分に与えてやること。勉強をする理由は最後はもちろん「自分のため」なんだけど,それだけだと「自分が妥協したらそれでいい」になっちゃう危険性をはらんでる。だからこそ,「仲間選び」はすごく大事。それは予備校でつるむ友達もそう。自分を堕落させる雰囲気を感じたら即はなれるべき。自分の将来を預けられる校舎スタッフ/講師=メンターを見つけて,信じてついていってね。全国の河合塾には素晴らしい先生がたくさんいます。

●映像授業で成果を出すポイント2:「集団授業以上に予習をしっかり&目的意識をはっきりさせて見る」

大学受験科生に伝えたいこと①でも書きましたが,「予習」の目的は90分授業のうち「どの部分を集中して聞くべきか」をはっきりさせること。人間の集中力は長くても30分程度で途切れるので,「MAX集中してる部分」を90分のどこに持っていくべきかを明らかにして授業を聞くことで効率よく中身を吸収できます。ちなみに講師からみて「授業のうまい」先生は生徒の集中が途切れるタイミングを考慮して「一番集中させるヤマ場」を適切に配置する先生だったりします。
 集合授業の教室でも集中力が途切れるのですから,誘惑の多い自室,まして勝手に一時停止のできる映像授業ではもっとでしょう。だからこそ,徹底した予習を行い「何を聞けばいいのか」をはっきりさせておくこと。また,その他の部分でも「違和感」を持った部分をきちんと控えておこう。授業再開時にきちんと質問できるように。この「違和感」を大事にできる生徒が伸びるんです。特にいわゆる難関私大や旧帝レベルの国公立に合格するには「違和感」に気づく観察力を磨く必要があるのですが,いわゆる「知識」を増やすだけでは観察力は磨かれません。日々意識することです

長くなったので以上で締めますが,一つ言っておきたいのは「予備校や予備校講師はあなたの親ではありません」ということ。予備校生はもう立派な大人。子ども扱いするのは失礼だと私は考えていますし,「困ったら大人が助けてくれる」というマインドの生徒が大学受験の壁を超えられるとは思えません。求められているのは,自分のアタマを使って考えて,主体的に学習の場を求めること。そのために予備校という環境をうまく使ってください。応援しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?