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ルーブル美術館展 愛を描く

(ずっと下書きに眠っていたものを供養)

ルーブル美術館展、面白かった。

3月下旬の平日15:20ごろ、新国立美術館に着。15:00-16:00のチケットを買うことができた。
学生は春休み真っ只中なうえ、高校生以下無料の時期で、チケット売り場で5分ほど、入場に10分列に並んだ。暇な大学生をやっている私、いつもは、ただの平日の真っ昼間に行くため、人の多さに圧倒された。
15:30ごろ入場。

以下展示のちょこちょこ感想ですが、
私は、絵画やその歴史を勉強したわけでもなく、
ただ興味のある美術展に行って、その絵にあーでもないこーでもないと考えて、思いを馳せるのが好きです。
そんな専門知識ゼロの人間が描いた駄文ですのでご承知おきを。

ワクワクするデザインのポスター

全体の感想

「愛を描く」がキャッチコピーであることもあり、様々な時代の絵画から、描かれた当時の、「愛」のとらえ方を知ることが出来て面白かった。

個人的にはもう少し近代の絵が好きなことに気がついた。とはいえ、絵からいろんな「愛」のストーリーを感じさせられて、集中して観ることができた。

フランソワ・ブーシェ《アモルの標的》

今回の展示の中で、特に推されている絵画のひとつ。背中に翼が生えた愛の神様を、ローマでは「アモル」「キューピット」と呼んだ。ギリシアでは「エロス」。
当時の人々が「だれかを愛する気持ちが生まれる場面」(パンフレットより引用)をこのように空想していたことが分かる可愛らしい絵。

絵を直接見た時、夢っぽい、リアルじゃない可愛いタッチで描かれていて、実際にいるような感じではなく、フィクション、想像の世界であることを感じさせられた。
こんな可愛らしい様子で、人が愛を感じていることに繋がるなら素敵だなあと思った。

可愛すぎて、クリアファイルを買ってしまった。画面越しや、印刷されたものを見るのと、実際に見るのとでは違うので、ぜひ実際に見て欲しい。

レオナールト・ブラーメル《ピュラモスとティスベの遺骸を発見した両親たち》

この絵は今回の展示の中で1番、絵を見た瞬間、ドキっとさせられた。
それまでの展示が華やかだったのとは対照的に、絵全体が暗く、
「生涯変わらない絶対的な愛だけでなく、行きすぎた恋情」

ヤン・トーマス・ファン・イペレン 《 眠るディアナ》

ディアナ見てる目のなんとエロいことか。完全にエロ親父だけど、人間が美しいものを見て欲情している姿が描かれていると芸術になっちゃう乗って面白い。

ルイ=ジャン=フランソワ・ラグルネ( 兄 ) 《 眠るアモルを見つめるプシュケ

今度は女性の方が、眼差している側。なんとなく、好きなものを眼差している時って、口角が上がるわけでもなく、変に眉毛に力が入ったりせず、少し脱力気味に、でも目には力があるような感じなんだなあと思った。

ヘラルト・テル・ボルフ 《粋な兵士》、または 《 男性から金を渡される若い女性 》

若い女性はすごく綺麗だけど、お金渡している男の気持ち悪さが上手い。目は欲情に駆られている感じだし、座り方も太々しく、身なりも含めてカリブの海賊の酔っ払った海賊のようないやらしさ。
女性は斜め下に俯いていて、お金のことを考えているのか、はたまたその後が嫌なのか。互いの視線が交わらない感じが、2人が明らかに恋人同士でないことを表しているよう。

ハブリエル・メツー 《ヴァージナルを弾く女性と歌い手による楽曲 の練習 》、または《音楽のレッスン》

同じ方向を向いて、一緒に楽器を演奏していると、恋人同士であったり、両思いを表されている感じがする。

サミュエル・ファン・ホーホストラーテン 《部屋履き》

絵そのものにも惹かれるが、「愛」をテーマにした展示で唯一人物が描かれていないため、この展示の中に置かれると、一際目を引く。ただ、投げ出されたくつと、刺さったままの鍵からは、私は逢引きを想像できなかったので、解説を読まないと良さが全く伝わってこない(私には)という絵だった。

ギヨーム・ボディニエ《イタリアの婚姻契約》

今回の絵の中で1番、画面越しにみるのと、直接観るのでは印象が違った絵。
私は画面越しで見た時、娘の隣に座る母親の目がそんなに愛情を感じなかったんだけど、直接見たら、母親の目が解説通り、愛情深く優しかった。
父親は、画面越しに見た時は給仕の顔を見ているな〜くらいにしか思わなかったのに、直接観ると、娘の見合いには全く興味がなく、給仕に色目を使ってる親父感が半端なかった。また、父親に見られている給仕の、うわーうぜーっていう表情、その後ろにいる給仕が、父親を見て、うわきもってやってる感じが、至極写実的で、現実の世界のようだった。



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