「心の帰る場所」-10周年ライブに向けて-
19歳になる手前の冬、初めてライブ後の打ち上げに出た。
その席でHAYATOから「一緒にバンドやらへん?」と言われたのが、
全ての始まり。
といっても、その場で「はい!やりましょう!」
なんて気持ちにはならず、
「うわぁ、なんかイカついバンドマンから目をつけられてもた…。どうやって切り抜けよ。」っていうのが第一印象やったなぁ。
定期的に来るHAYATOからのバンド加入の是非を求める連絡に、あやふやな返信をしつつ、「自然消滅するやろ。(汗)」なんて思って半年近く過ごしていたものの、全く折れない。
根負けした僕は
「一回だけでもいいから、スタジオに入って一緒に音だしてみよ。それでアカンかったらはっきり言ってくれていいから。」
というのに乗っかり、これっきりのつもりで神戸のスタジオに入った。
その一回で一緒にバンドをやろうと思った。
演奏がどうこうっていうっていうよりも、熱意が音から伝わってきたのが一番だった。
「一緒に夢を追いかけよう。」って気持ちにさせてくれた。
そうしてFIVE NEW OLDを結成して、10年。
10年バンドやるなんて途方も無く長い事だと思ってたけど、実際それを目の前にしてみると、あっという間でした。
バンドを始めた高校生の頃、お世話になってた地元のライブハウス店長、高山さんが、
「続けていくことが何よりも大事やで。それが出来てたら大丈夫や。」
って言ってもらった事があって、
その時の自分には、そうなんかぁ。程度であんまり分かってなかったけど、
今はなんとなくやけど分かりました。高山さん。
大変だった事だってもちろんあったけど、続けて来たおかげで沢山の財産を貰いました。
その中でも個人的に
FIVE NEW OLDをやってて一番の財産やなって思う事が一つあって、
それは「心の帰る場所」が増えたという感覚。
好きな英語の言葉に“Home is where the heart is.”というのがあります。
直訳すると
「家とは心の居場所になる所」って感じ。
この10年で日本全国はもちろん世界でも色んな土地でライブをして、お客さん、ライブハウスの方、スタッフの方、対バンのアーティスト、沢山の人達と出会えて、「また来てね。」「またやろうね。」って言葉を数え切れない位かけてもらいました。
その度に、心から「ただいま」って言って、
「帰れる場所=家」が増えたなぁって気持ちにさせてくれる。
根本的にインドアで、人見知りやから、FIVE NEW OLDをやってなかったら絶対に訪れることも無く、そんな人達にも出会えなかったと思う。
一握りの仲間で鳴らし始めた音が、気がついたら沢山の人が紡いでくれて、みんなが曲を聴いてくれるようになった。
そうやって僕等に、僕等の音楽に出会ってくれた人達みんながFIVE NEW OLDを10年目って場所まで連れて来てくれたんです。
だからこそ僕らの音楽が、そしてライブが、来てくれる貴方にとっても「心の帰る場所」であって欲しい。
なんなら貴方が普段の自分よりも、もっと自分らしく、素敵で居られるような場所であって欲しい。
初めて来てくれた貴方も、
何回も来てくれてる貴方も関係なくね。
そんな気持ちを込めて迎える10周年ライブです。
10周年を祝おうって気持ちは勿論やけど、
あくまでMilestone(通過点)として、この10年目に足跡を残して、
この先の「こいつら一体どうなっていくんやろ!?」ってワクワクを持って帰ってもらいたいと思います。
みんな待ってるで。
4月17日大阪 BIG CAT
5月24日東京 LINE CUBE渋谷(渋谷公会堂)
音の鳴る場所で会いましょう。
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